マチノヨハク

空き家を活用して新しい価値をつくる

空き家をソーシャルベンチャー企業のオフィスとして活用する

 こちらの記事で書いたように社会的課題解決に取り組む事業者との接点を得る上で役立つかと思い、社会問題の現場に実際に訪れる「スタディツアー」や社会問題の構造を伝えるウェブメディア「リディラバジャーナル」といった事業で知られる「リディラバ」のイベントへ行ってきました。
社会問題解決を加速させるための“地図”をつくる | Ridilover Journal(リディラバジャーナル)
【開催報告】 第38回フミコムcafe「無関心を打破する社会問題の伝え方-『リディラバジャーナル』編集部と考える-」|文京区の地域活動情報サイト「どっとフミコム」

f:id:cbwinwin123:20190602071334p:plainリディラバ代表の安部敏樹さんからリディラバの取組、多様かつ複雑な社会問題を”構造化”することで社会システムの欠陥や問題となる要素、仕組みを可視化するという発想や方法をきく。2019年5月22日@文京区民センター

社会の無関心の打破

 「社会の無関心の打破」を理念に掲げているリディラバは立ち上げ10年目(2009年〜)。社会問題に横串を刺す組織です。社会問題は実際に至る所に存在していますが、当たり前だから、そういうものだから、と考えるのをやめてしまいがちです。こういったことが繰り返されることで大きな無関心へとつながり、結局社会問題は温存されたままとなる。
 このような構造を変えるためリディラバが考え出したのが「旅」という新しいメディアツールです。みんなで一緒に社会問題の現場へ旅することで実際に五感で体感し学習できるため、社会問題へ関心を持つ、深く洞察することにつながることが期待されます。これまで300種類以上のテーマで1万人以上が参加して、中高生の修学旅行としても使われているそうです。

f:id:cbwinwin123:20190602103513p:plain(出典:Travel The Problem (トラベル・ザ・プロブレム) - スタディツアー専門の旅行サービス

社会問題を構造化する

 私も愛読しているリディラバジャーナルは月額1058円(税込)の購読料を払って読むことができます。広告モデルではなくサブスクリプションモデルを採用しています。つまり、誰からも読まれやすそうな記事タイトルでPVを稼ぐのではなく、月額課金してくれる人に対し質の高い記事を継続的に届けるというビジネスモデルです。そのため読了率が高いことが特徴です。平日毎日記事が配信され、一つ一つの記事が本当に練り込まれていて非常に読み応えがあります。
 社会問題×構造化はビジネスとして成り立つ、ということで社会問題の裏にある社会システムの欠陥を可視化することで、社会問題の全体像や背景、関連性を解きほぐして整理します。この”構造化”という発想、方法が本質的で面白いです。

f:id:cbwinwin123:20190602120625p:plain(出典:Ridilover Journal(リディラバジャーナル)| 社会問題に特化したメディア

空き家をソーシャルベンチャー企業のオフィスとして活用する

 ホームレスフードロス特別養子縁組難民痴漢教員の多忙化などなど、リディラバジャーナルの記事は一つのテーマを複数の記事に分けて掘り下げていて、どれも濃密な記事です。社会問題は多様であり複雑であるけれど、実際に現場で働いている人たちが大勢います。リディラバジャーナルのようなメディアもその一つです。そうした人たちのオフィスとして活動場所として街に点在する空き家が活用できないかと考えています。