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横須賀市谷戸地区で空き家問題が深刻化、その背景に「階段の多さ」「人口減少」「高齢化」

空き家率が高い谷戸地区には階段が多い

 

谷戸(やと)ってご存知でしょうか?リアス式海岸のように谷が入り組む地域のことで、横須賀特有の住宅地です。

 

横須賀市では、市内に点在してる”谷戸地域”の空き家増加が問題になっています。”谷戸地域”とは平地が少なく細い路地や階段が入り組む横須賀特有の地形です。明治初期からの軍港の関係者らが居住する際、市街地に近い山地や丘陵地が宅地として利用されたことから市内には今も49の谷戸地域があるそうです。

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この横須賀市「谷戸地区」で空き家問題が深刻化しています。市内に49ある谷戸地区の中で最も高い空き家数・空き家率だった汐入町5丁目の稲荷谷戸地区では約5〜6戸に1戸が空き家になっています。全国平均が7戸に1戸なので、空き家問題が先鋭化している地域といえます。

 

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画像引用元)「階段の多さ」が谷戸地域の大きな特徴。

 

「谷戸地域空き家等実態調査報告書」(2011年6月)によると”空き家率が高い谷戸地区には、階段が多く車が横付けできあい建物が多い”という調査結果が出ています。つまり谷戸地区特有の「階段の多さ」という地形的特徴が空き家の増加に拍車をかけています。

 

実際に現地を訪ねてみた。高台にある住宅にたどり着くには、階段を200段以上登らなければならない。マンションで言えば25階のフロアに自らの足で上がるイメージだ。階段横にあるスロープを使い、バイクを巧みに操る住民も多いが、高齢者にとってはそれも簡単ではない。

かつては谷戸地区ごとに商店やスーパー、銭湯まであったが、現在稲荷谷戸に残るのは酒屋が1軒のみ。買い物宅配サービスを利用しようにも、階段が多すぎてサービスを受けられないケースもある。買い物ができなくなることを理由に他地域へ移り住む高齢者もいる。

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空き家率の高い区域ほど少子高齢化が進行

 

谷戸地区で空き家率の高い地域ほど年少人口が少なくて高齢者人口が多いです。

 

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画像引用元

 

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