マチノヨハク

空き家を活用して新しい価値をつくる

空き家活用ビジネスのフィールドは”マチ”「MAD Cityプロジェクト」(空き家活用事例紹介)

「マチコラボスクール」に参加中

 

「マチコラボスクール」の第1回に参加してきました。ゲストは株式会社まちづクリエイティブ代表取締役の寺井元一氏。寺井さんは2002年にNPO法人KOMPOSITIONを立ち上げ、渋谷を拠点に若いアーティストやアスリートに活動の場や機会を提供する活動をされた後、2010年5月から千葉県松戸駅前エリアの活性化を目指す「MAD Cityプロジェクト」を開始して新しいまちづくりに取り組んでいらっしゃいます。

 

 

立川駅から徒歩10分くらいのシェアオフィスが会場で、参加者は15名ほどでした。

空き家を活用してクリエイティブシティをつくる

 

6月に発売されたビッグイシュー日本版241号にちょうど「MAD Cityプロジェクト」が取り上げられていました。

 

松戸駅前西口の半径500メートルエリアを「MAD City」と名づけることで、郊外の街の均一的なイメージを変え、芸術家やクリエーターの活動拠点となるクリエイティブな自治区をつくることだった。

ビッグイシュー日本版 6月15日発売 241号の紹介 | BIG ISSUE ONLINE

 

松戸市全体が対象と思いきや松戸駅西口の半径500メートルの範囲に絞って”クリエイティブ自治区”をつくろうというアバンギャルドな取組です。イメージとしては”独立国家”のようなものですね。

 

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画像引用元MAD Cityの名前の由来は千葉がテーマになっているヤンキー漫画の中に「MADクラブ」、正しい書き方で「松戸苦愛」という暴走族が出てきたこと。

 

そして「MAD City」の主な事業は「不動産」と「まちづくり活動」です。空き家オーナーさんから空き家を一括借り上げ(サブリース)して、個性的で魅力的な物件・家賃格安・改装自由といった形で不動産売買しています。

 

不動産の物件紹介サービスを行っているのが、「MAD City不動産」。ここで扱っている物件は、かなり個性的で魅力的である。長年放置されてきた空き家や空き店舗なども多く、畑付き、家賃月1万円台の超格安物件などもある。さらに入居者が自由に改装できるため、東京から転入してくる若手芸術家やクリエーターも多く、寺井さんたちが扱った入居者はのべ100人を超えるという。

ビッグイシュー日本版 6月15日発売 241号の紹介 | BIG ISSUE ONLINE

 

松戸市は東京駅まで30分のベッドタウンですが、江戸時代に水戸街道の宿場町として栄えた歴史のある街です。

 

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画像引用元)古民家をリノベーション。

 

空き家活用ビジネスのフィールドは「街」

 

当たり前といえば当たり前ですが、空き家活用の取組はどれも「街」や「地域」が舞台です。そして不動産市場に出ていない空き家はオーナーに売却の意思が無かったり、賃貸に出すにしてもリフォーム費用をかけたくないといった感じで放置されているのが大半です。それをオーナーと交渉して活用へと導くのは地道な取組が重要だと思います。寺井さんもそんな泥臭い作業を繰り返したそうです。

 

「放置物件を徹底的に洗いまくりました。町を歩いては、しらみつぶしに空き家や空き店舗を探して地図にマッピング。これはと思った物件については、地元の人たちにオーナーが誰なのか尋ねてまわる――そんな泥臭い作業ですよ」

面倒くさいことを楽しむ? 新旧市民の共創による「クリエイティブな自治区」──MAD City(千葉県松戸市)|あしたのコミュニティーラボ

 

「マチコラボスクール」は全5回の講座で、次回は立川の街をフィールドワークしてきます。空き家をどうやって活用に導けるか、どんな活用のニーズがあるかを考えてまち歩きしたいと思います。

 

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