マチノヨハク

空き家を活用して新しい価値をつくる

”廃校活用”の大きな可能性(前編)

廃校を壊すのはもったいない

 

先日参加しましたまちのトレジャーハンティング@豊島区では雑司ヶ谷エリアをまち歩きしたわけですが「旧高田小学校」という廃校を目の当たりしました。

 

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 立派な校舎と校庭です。

 

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一応、校庭開放はされていますがボール遊びが禁止されていたり開放利用時間も短いなど制限されています。

 

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鬼子母神駅から近いです。そもそも豊島区は人口密度が日本一。多くの人がひしめき合っている中でこれだけのスペースを有効活用できていないのはもったいないです。豊島区としては防災公園や避難場所として整備していくような方針だそうですが全国で魅力的な廃校活用の事例が生まれている中でこの方針は物足りない気がします。

 

3階建ての旧高田小学校を1階まで減築して保育園やカフェなどに

 

まちのトレジャーハンティング@豊島区報告会では様々なアイデアが飛び出しました。その中で提案がありました旧高田小学校の活用法が魅力的なのでご紹介します。まちのトレジャーハンティング@豊島区の主催者の一人である嶋田洋平さんのFacebookから借用させていただきます。

 

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耐震性に問題あり、ということならば、、

 

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3階建てから1階建てに減築すればいいのですね。

 

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そして校舎を保育園やカフェなどにリノベーションして校庭は芝生化してオープンスペースとして開放するという提案です。人多すぎ!

 

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さらに、旧高田小学校の隣は人通りの少ない道路を挟んで公園になっています。ここを、 、

 

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フェンスをぶち抜いてオープンスペースを広げようという大胆な発想。

 

豊島区に住んでいる義務教育前の就学前児童は9,944人で待機児童数は240人と発表されています(平成26年4月時点)。ただ豊島区といっても広いので、雑司ヶ谷エリアの待機児童数が何人なのかまでは公開されていません。ここら辺が公開されていけば点在する空き家を使って小規模保育園がスピーディに低コストで開園で、というのも可能だと思いますが。

参考:”空き家を小規模保育所に”都内の待機児童が過去最多、「箱モノ」へのこだわりを捨てて多面的な保育対策を(空き家活用事例紹介)

 

子育て世代が子供を遊ばせながら交流出来るカフェなんてのはニーズがあると思います。まちのトレジャーハンティングに一緒に参加した子育て世代のお母さんも「気軽に子供やママ同士でお茶出来るスペースが足りない」っておっしゃってました。あと、普通に住む場所も少ないってことも。

 

廃校活用の先進事例は全国に多数

 

「廃校活用」って調べてみると結構たくさんあるんですよね。参考になりそうな事例が全国にゴロゴロ転がっています。平成26年5月時点で、平成14年度以降の廃校については施設が現存するもののうち70%以上が活用されている、ということです。

 

平成26年5月1日現在、平成14年度以降の廃校については、施設が現存するもののうち、70%以上が活用されています
社会教育施設や社会体育施設等の公共施設のほか、体験交流施設や老人福祉施設など様々な用途で活用されています。
また、近年では地方公共団体と民間事業者とが連携し、創業支援のためのオフィスや地元特産品の加工会社の工場として廃校施設が活用されるなど、地域資源を活かし、地域経済の活性化につながるような活用が増加しています。 

余裕教室・廃校施設の有効活用:文部科学省

 

平成14年度〜平成25年度の廃校の数は5,801校。そのうち小学校が3,788校、中学校が1,089校、高校等が924校です。施設が現存している廃校の数が5,100校で、そのうち活用されているのが3,587校で約70%ということです。

 

全国ではオフィスや工場、子育て施設、アート創造拠点など様々な活用がさなれています。

~未来につなごう~「みんなの廃校」プロジェクト:文部科学省

 

こちらのサイトも参考になりますね。

廃校・旧校舎の芸術文化活用調査

 

次回は具体的な廃校活用の事例を紹介していきます。

 

関連記事はこちら。

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