空き家グッド

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私の考える”空き家再生”「夢の賃貸住宅」学生コンテスト2014レポートpart2

空き家はアイデア次第で「まちのコンテンツ」に生まれ変わる

 

さて公益財団法人日本賃貸住宅管理協会主催の「”空き家再生”学生コンテスト」のpart2を書いて行きます。part1はこちらをご覧ください。

 

3 古民家×シェアハウス×シェルター

芝浦工業大学鈴木惇平さん

 

昔ながらの趣のある(何を持って趣とするかは人によりますが)佇まいや雰囲気、自然素材による健康住宅である点など「古民家」の魅力を最大限活かそうというアイデアです。広すぎる大きな古民家は一人で住むには適さないためシェアハウスとして活用します。そしてこのアイデアの面白いところが古民家の中に個室然としたシェルターをDIYで作ってしまおうという点です。

 

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断熱性や大掛かりな修繕が必要な古民家については住宅の中にシェルターを自作することで断熱性や耐震性を確保しようという試みのようです。

 

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「2×4工法(ツーバイフォー工法)」は多くの規格材が2インチ×4インチに統一されていることから材料の供給が安定、シンプルな構造で品質の高さを保つことが出来るそう。そして、工法がマニュアル化されているため自作が可能。

 

 こちらは「セキスイハイム賞」。住宅の中にシェルター(個室)を自作するという発想が斬新です。

 

4 保持拡張される住まいの風景

名古屋大学鈴木翔太さん、神谷亮賢さん

 

次は住民の高齢化と建物の老朽化が進む「ニュータウンの空き家」に着目したアイデアです。ニュータウンの開発は1950年代から70年代にかけて行われたため多くの住宅が現行の耐震基準を満たしていなかったり、大部分が純粋な宅地で占められているためサードプレイス的な住民同士の交流の空間が不足しているという問題点を指摘されています。

 

そこで空き家を外付けの耐震補強フレームで囲う(保持する)ことで住宅空間が拡張され、住民同士が集まれる場を作り出そうというアイデアです。

 

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耐震性に不安のある老朽空き家に耐震フレームを外部に囲うことで地域のたまり場を作る。

 

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減築と増築を組み合わせることで一戸の住宅の本棚が古書店に機能拡張。

 

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一戸の住宅を周辺地域に”はみ出す”ことで公共性というか地域に開かれる感じがします。台所を拡張してカフェへ。書斎を拡張してオフィスへ。居間を拡張してシェアハウスへ。

 

こちらは「アットホーム賞」。柔軟な発想ですね。空き家オーナーさんがその気になれば実現出来そうですが。

 

5 「うだつ」が通り抜ける住まい

法政大学大学院・手塚健太さん

 

次は高度経済成長期に大量に建設された「木造賃貸アパート(モクチン)」に着目したアイデアです。

 

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「うだつ」とは隣家との間に設けられた防火用の(火が燃え広がらないようにするための)土造りの壁のこと。木造住宅が密集している地域の火災を防ぐ役割があります。中廊下型木賃アパートの問題点として「共用の廊下が暗い」「内部の様子が分かりにくい」などがあります。これに対し「うだつ」を設けることで空間を地域に開放していこうという感じですかね。ちょっとこのアイデアはイメージがしづらい・・。

 

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地域へ開放、シェア、ゆるやかなつながり、といった概念がポイントかなと思います。

 

こちらは「住友林業レジデンシャル賞」。

 

6 FDIY〜空き家再生の為のウェブサイト〜

バンタンデザイン研究所・中川智博さん

 

これまでのアイデアが建築色が強かった(設計図面や建築の専門性が前面に出ていた)のに対しインターネットを活用した空き家所有者とDIY賃貸希望者とをマッチングするウェブサイトのアイデアです。

 

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ウェブ上で空き家所有者とDIY賃貸希望者とをマッチングします。仲介料ゼロはいいですね。

 

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ただこの「改装可能物件のみを扱ったウェブサイト」って実は結構既にあるんですよね。「DIYP」や「東京R不動産」に「MAD不動産」。「カスタマイズ賃貸」もこれからどんどん人気になっていくと思います。

 

「いい生活賞」。まだまだ改装可能な物件を扱っているウェブサイトや不動産管理業者は少ないので各地でこういったサービスが生まれることはいいと思います。

 

7 土と共にくらす街

神戸大学・中川寛之さん

 

最後は天然の建築材料である「土」によるリノベーションのアイデアです。

 

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老朽化が激しい空き家を減築し、そして隣接する建物を土壁を補強材として挿入することで建物同士を連結させます。連結させた建物は外との連続性が増します。

 

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土を通して建物と建物の間の垣根を越えて開放的な空間を演出。

 

こちらは「SUUMO賞」。現地の材料を使うことはコスト面でも効率的ですね。

 

まとめ

 

どれも空き家を地域に開放する、カフェや古書店、オフィスなど新しい機能を不可すること、色々な人たちとの交流が生まれる場をつくる、ここらへんが共通していると思います。私的な空き家に公共性を持たせることがポイントです。

 

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