マチノヨハク

空き家を活用して新しい価値をつくる

「アイドルと建築」シンポジウムに参加!

予定調和でない組み合わせ

 

今日は新宿NSビル16階の会議室で行われた「アイドルと建築」シンポジウムに参加してきました。宇野常寛さんと共著で本を書いたりアイドルプロデューサーとして活躍している濱野智史さんと徳島県神山町の空き家再生まちづくりに取り組む坂東幸輔さんらが出演、そして「アイドルと建築」という何とも気になるテーマに惹かれてしまいました。

 

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濱野さん率いるアイドルグループPIPのライブもあり。

 

前半は坂東幸輔さん、松島潤平さんによる建築トーク

 

最初に坂東さんのプレゼンでは徳島県神山町の空き家再生まちづくりについてお話がありました。

 

美術手帖 2015年 01月号

美術手帖 2015年 01月号

 

 


美術手帖1月号「建てない建築家とつなぎ直す未来」関連ツイート - Togetterまとめ

  

次に松島潤平さんのお話。隈研吾事務所に勤務の後、独立。育良保育園などを手掛けられています。サブカル目線で語るアイドルと建築。

 

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アイドルにハマる心性は普遍的

 

中盤から後半にかけては濱野さんのアイドル論、昨年6月からスタートしたアイドルグループPIPのお話が中心でした。イベントがあるごとにファンが会場に集まってコミュニティが生まれるという。

 

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そしてライブへ。メンバー登場。

 

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目の前でアイドルライブ。

 

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初めてvineで動画撮ってみました。

 

 

アイドルというキャリア

 

ライブ後は再び濱野さんらのお話。PIPはアイドルのセカンドキャリアも考えていると濱野さん。ブライダル業界をの就職の内定が決まっていたけどもPIPへ入ることを決めた空井さん。”アイドルは人を素直に喜ばせられる”という動機があるそうです。確かにブライダル業界もいいですが組織の中に入ってしまうとなかなか個人にファンが付くなんてことは少ないでしょう。その点アイドルは個人にファンが付く。これはいざという時のセーフティネット的な機能を果たすことにもつながるし、フリーランスがこれからの時代の働き方だとすればアイドルはキャリアとしても合理的という話が面白かったです。

 

アイドルとファンとのコール&レスポンス

 

会場は建築興味半分、アイドル興味半分という感じでした。ライブが始まるやいなやコール&レスポンスの掛け声が凄くて。でもちゃんと約束事のように息が合っていて見られる側と見る側とのコミュニケーションがそこにはある感じでした。アイドルの原点ともいわれる出雲阿国の頃からステージと観客席とは曖昧な空間だったことや真似したくなる身体的合理性(恋するフォーチュンクッキーの踊りをみんな真似するように)、掛け声のインタラクティブ性などアイドルとファンが生み出す空間は単純に楽しかったです。

 

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Iターン型アイドルが徳島県神山町に生まれるかも

 

空き家とアイドルを掛け合わせるという発想は既に生まれていました。一昨年のリノベーションアイデアコンペで最優秀賞をとった「AKY48公共圏」というプランはかなり会場を沸かせていました。その発案者の方も会場に来ていたようで質問をしていて、なんだか実現しそうな雰囲気でした。つまり空き家に住むことを条件にしてアイドルを募集するわけですね。まさにIターン型アイドル。質問の中でアイドルとファンが一緒に空き家を改装して、っていうのも出来そうですね。Negiccoがご当地アイドルなのに対しIターンアイドルというのもまた地方創生につながりそう。

 

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リノベーションEXPO JAPAN 2013 第3回リノベーション・アイデアコンペティション

 

アイドルのセカンドキャリアは政治家か介護士

 

濱野さん率いるPIPはアイドルのセカンドキャリアもちゃんと考えていて、30代・40代になったら政治家や介護士になることをイメージしているそうです。元アイドルというファンからの知名度なんかを活かし個人事業主として食べて行く感じ。今60代のアイドルヲタクな人は20年後、介護が必要になったら推しメンに介護してもらうというのはリアルに需要があるでしょう。

 

アイドルのプラットフォーム

 

あと濱野さんはPIPの楽曲とかオープンソースで皆ネットに上げて”準PIP”を全国につくることを目指しているそうです。そして世界に冠たるアイドル劇場を作りたいという。

 

ほかにも男性アイドルのプロディースもありだなってことも言っていました。普通にダンスとか切れがあって見ていて楽しいという。

 

アイドルとファンが生み出す力と建築の力を融合させて凄いものがつくれる可能性を感じます。