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空き家グッド

空き家、空き室、空きビル、空き店舗、空き倉庫は問題ではなく可能性!空き家を活用して社会的課題を解決し、新しい街のコンテンツに生まれ変わらせる。そんな観点から書いているブログです。

検査済証のない空き家でも保育園へ転用可能に!東京都が柔軟な対応

空き家ニュース 空き家問題 空き家問題-検査済証のない建築物 東京都の取組

待機児童の解消に向けて東京都が規制緩和

昨日の記事では、せっかく活用できそうな空き家が見つかっても「検査済証」がないため保育園へ転用(用途変更)が出来ないという問題について書きました。その後、もう少し調べてみたら日経のこんな記事を見つけました。なんと、検査済証がなくても区市町村が安全性を確認すれば、保育園への転用が可能になります。

東京都は保育所に入りたくても入れない待機児童の解消に向け、空きビル・空き店舗を保育所に転用しやすくする規制緩和に乗り出す。建物の安全性を証明する建築基準法上の「検査済証」がなくても、区市町村が安全性を確認すれば、保育所を開設できるようにする。年内にも保育所設置の要綱などを改正し、空きビルを使った保育所の新設を後押しする。

(子育て2016)「空きビル保育所」後押し 都が規制緩和 「検査済証」なくても転用可能、駅周辺など掘り起こし :日本経済新聞

保育所設置手続きの要綱を改正する通知を区市町村へ通達

東京都は2016年12月5日付で、保育所設置手続きの要綱を改正する通知を区市町村へ出しました。今後、いつ要綱が改正されるかはわかりませんが、こうして都内全部の区市町村へ通知を出すくらいなので、今後確実に要綱は改正されるはずです。そうなれば検査済証がない空き物件でも、建築当時の建築基準関係規定に適合していることを区市町村や建築主事が証明するなどすることで、空き家を保育園に転用することが可能になります。こうした東京都の規制緩和の背景には、世田谷区長や豊島区長の要望がありました。都知事や都内の区市町村長が一同に会した待機児童解消に向けた緊急対策会議でのやりとりが効いている感じです。

11月下旬に開かれた都の待機児童対策の緊急対策会議で、全国最多の待機児童を抱える世田谷区の保坂展人区長と、豊島区の高野之夫区長が検査済証なしでも空きビルを保育所に転用できるよう規制緩和を要望していた。
保坂区長は「駅近くで条件の良い空きビルでも、検査済証がないために保育所に転用できず、断念するケースが続いている」と話す。

(子育て2016)「空きビル保育所」後押し 都が規制緩和 「検査済証」なくても転用可能、駅周辺など掘り起こし :日本経済新聞

世田谷区区長のブログ

保坂展人世田谷区長のブログには、この東京都の規制緩和について経緯から具体的にどう安全性を確認するかといったことが書かれています。11月22日に開催された待機児童解消に向けた緊急対策会議での福祉保健局長とのやりとりでは、検査済証のない建築物の保育園転用について噛み合っていない感じでしたので、わずか2週間ほどで今回の規制緩和(正確には規制緩和します、という意思表示で実践はこれから)に至った東京都はなかなか素早い対応だったと思います。

先週、『保育園に「既存建物を活用できない壁」に穴は開けられるか』(2016年11月30日) を書きました。5日後の12月5日の夕刻に世田谷区役所に東京都福祉保健局から「検査済証がない既存建物を活用した保育所等の整備の取扱いについて」という通知が届きました。結論から言えば、これまで区の現場で1枚の「検査済証」がないばかりに断念してきた既存建物を、保育園として整備することができる方策を示してきたもので、空回りすることが多かった議論がようやく一歩進んだことになります。もう一度、ここで何が問題だったのかをふりかえってみます。

保育園整備の前に立ちはだかる「壁」に開いた風穴 | 保坂展人

根本的には国レベルでの規制緩和が必要

といっても今回は東京都、しかも保育園に限る内容ですので、東京都以外の都道府県や、東京都でも保育園以外への転用に関しては、そう簡単にいかないと思います。というのも一自体単位ではなく国レベルでの規制緩和が一番影響力の広がりがあるからです。「検査済証のない建築物に係る指定確認検査機関を活用した建築基準法適合状況調査のためのガイドライン」の改訂内閣府規制改革会議の答申にある「検査済証のない建築物の流通促進」の検討・結論・措置の行方が気になります。

バリアフリーも?

ちょうどタイムリーにこちらの記事によると、『既存建物を「用途変更」して保育所や幼稚園を入れるときは、「規模に関係なく」建物をバリアフリー化させないといけないのです」とあります。ただ、これを実際やるとするとバリアフリー化の費用がかなりかかるので、新規参入する大きなハードルになってしまいます。

たぶん保育所の運営者には自明なのかもですが、そもそも保育所を立ち上げるだけでもかなりハードルが高い(とぼくは想像している)のに、用途変更するために建物をバリアフリー化する費用まで工面するなんて無理すぎるという理由で開設を断念している方は、相当数いるのではないかと思います。

【用途変更|バリアフリー|法改正】2017年は既存ビルに保育所・幼稚園を作ろう! - アキヒロワタナベの再生建築について

ただ最後まで読むと、国レベルで規制緩和の議論がなされていたそうで、ここらへん法令や要綱の改正など、以外と柔軟に進んで行きそうな兆しを感じつつ、今後も動向に注視していきます。

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(画像引用元:街を眺める親子|フリー写真素材・無料ダウンロード-ぱくたそ