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クリエイティブシティ論についてのちょっとしたまとめ(2/3)

クリエイティブシティ論のまとめ記事の2回目。今回はリチャード・フロリダが唱える「クリエイティブ・クラス」のお話の続きです。前回記事はこちら。 

都市の時代に世界はフラットでもありスパイキーにもなった

21世紀は都市の時代だなんて言われています。国家同士が競争するのではなく、都市間競争がメインになっているということです。フロリダも「世界はフラットであると同時にスパイキーでもある」と新クリエイティブ資本論の中で述べています(P.203)。スパイキーとは、尖った、デコボコな、という意味でつまり、ボストンからワシントンDCに至る地域「ボス=ワッシュ」(経済生産は2兆ドル以上)、「広域東京圏」(経済生産は2.5兆ドル)、ヨーロッパのアムステルダムブリュッセルアントワープを結ぶ地域「アム=ブラス=トワープ」(経済生産は1.5兆ドル)などからもわかるように、人口密度の高い「メガ地域」が世界経済を主導しているとフロリダは指摘しています。

当初フロリダ教授は、夜間に撮影された地球の衛星写真から、世界は20から30の灯りの塊でできていることを発見する。彼はそうした灯りの塊を「メガ地域」と名づける。このメガ地域に居住する人口は世界の約半分だが、生産の3分の2、イノベーションの8割を生み出しているという。さらにフロリダ教授は、灯りの量から国内総生産GDP)を推計する。世界最大のメガ地域は日本の東京を中心とするエリアであり、これに続くのはボストンからニューヨーク、ワシントンDCに至る米国東海岸であるという。

スパイキーな世界へ挑戦を 竹中平蔵のポリシー・スクール 日本経済研究センター

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(画像引用元:海外移住と地球の夜景・世界地図 | 海外移住の地図帳)「メガ地域」の明かりが際立ちます。

ボヘミアン=ゲイ指数

フロリダの言う「経済成長の三つのT」とはすなわち、技術(technology)、才能(talent)、寛容性(tolerance)で、真のイノベーションと持続的な経済成長のためには、三つのTすべてが一カ所で提供されなければならないとしています。中でも寛容性に関しては先ずもって備えておくべき要素です。技術も才能も寛容な土地にしか根付かないわけで。そしてフロリダといえば、なんといっても「ボヘミアン=ゲイ指数」という独自の指標を使っていることです。ボヘミアン、ゲイ、レズビアンは寛容性のある都市に惹かれ、彼ら彼女らの存在が多様性や開放性、寛容性をさらに浮き彫りになります。

より強力な要因は二つ目のボヘミアン=ゲイ指数である。これは地域の芸術家、音楽家、デザイナーの人口割合と、地域のゲイやレズビアンの割合とを統合したものだ。適用した変数、使用したモデルの種類、地域にかかわらず、ボヘミアンやゲイの人口集中と住宅価格との間にはかなりの相関が認められた。

クリエイティブ資本論-才能が経済と都市の主役となる-リチャード・フロリダP.261

クリエイティビティ・インデックス

そしてより大きい指標として、フロリダが地域の経済力を表すために考案した 「クリエイティビティ・インデックス」という総合的な指標があります(技術指数、才能指数、寛容性指数を統合したもの)。

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(画像引用元:クリエイティブ資本論-才能が経済と都市の主役となる-リチャード・フロリダP.264)

次回は日本の創造都市研究者である佐々木雅幸教授の研究、創造産業同心円モデルなどについてまとめます。

akiya123.hatenablog.com

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