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空き家を活用して新しい価値をつくる

築70年の木造2階建て空き家が学び・働く・交流・宿泊の場「コダテル」に

朝日新聞デジタルの記事によると愛媛県八幡浜市で今年1月に、築70年の木造戸建て空き家が改修されて学び・働く・交流・宿泊の場「コダテル」としてオープンしたということが紹介されていました。空き家がどのように素敵な場所に変わっているのかちょっと調べて見ました。

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(画像引用元:コダテル

「住む」以外の用途として活用

売買や賃貸として流通しない空き家の活用法として、住宅以外の用途として活用する、地域の課題解決のために活用する、などといった選択肢があります。コダテルはまさにそうで小学生がプログラミングを学ぶだったり、フリーランスや副業で働く、イベントの開催や宿泊も可能など、多種多彩なサービスが提供されているという点がとても面白いです。

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(画像引用元:コダテル

「コダテル」に込められた意味

コダテルってネーミングがかわいらしいですが、この言葉には「ここから企てる」、「個(子)が立(律)つ」、「一戸建て」、「育てる」、「照らす」などのたくさんの意味が込められているそうです。サクッと覚えやすいし理念とするところが名前から伝わってきますね。

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(画像引用元:ゲストハウスやコワーキングを超えた!?八幡浜市にできたヒミツキチ「コダテル」でキミはナニをクワダテル? – KITONARU(きとなる)| 愛媛のおすすめグルメ・観光情報等を紹介しています

築70年の木造戸建て空き家をリノベーション

築70年の木造2階建ての空き家が約900万円をかけてリノベーションされました。その内80万円はクラウドファンディングにより資金調達し宿泊スペースの改修や備品購入に当てたそうです。

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(画像引用元:みんなで企てる!八幡浜にワクワクするヒミツキチ「コダテル」をつくりたい! - FAAVO愛媛

個人が創造性を高めていく、子どもの育成、定住促進

コダテルの代表者である浜田規史さんは地域金融機関に勤める傍、八幡浜を元気にすることを目的としたNPO法人を立ち上げ地域活性に取り組んでいらっしゃいます。そんな浜田さんがなぜコダテルを始めたのか5回に渡ってクラウドファンディングのレポートにまとまっています。

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(画像引用元:みんなで企てる!八幡浜にワクワクするヒミツキチ「コダテル」をつくりたい! - FAAVOFAAVO愛媛

人口減少、超高齢化、そして働く人の数も減り各地の職場で人手不足が問題となっています。一方でインターネットやAI、テクノロジーの発達は目を見張るものがあります。単純な反復作業に限らず専門性のある仕事でもAI搭載のロボットが対応可能になった時に、人間だけにしかできない仕事とは何なのかを考えることは今後ますます必要になります。そう考えると、いかに創造性(クリエイティビティ)を発揮していくか、ということが一つ大きな武器になる。さらに、働き方もまたアップデートさせていく必要があわけで、終身雇用や年功序列といった日本的経営はもはやスタンダードではなくなった今、会社に依存せず個人として自律的に働き方を模索していくことに直面します。そして全国のまちでは若年世代や子育て世代を移住・定住してもらうことが至上命題とされており、増加する空き家の有効活用とも相まって始まったのがコダテルなんではないかとぼくなりに理解しました。

そうした中、先日政府は「自営業者(フリーランス)など会社に所属せずに働く人の税負担を軽くする税制改正の基本方針」や「副(複)業の解禁を盛り込んだモデル就業規則の改正方針」を示しており、個人が働く場所や時間、方法、内容など、「自分で働き方を選択」していく時代に入ろうとしています。コダテルでは、多様な働き方を実践する時代を目の前に、自律的で創造的な個人の活動をサポートできる場所(環境)を提供したいと考えています。
コダテルをなぜやるのか?(その2) - FAAVOFAAVO愛媛

特にいいなと思ったのは小学生が学べるプログラミング教室があることです。学校や自宅とも違う第三の場でこれからますます必要な技術を学ぶこと、人や物事との出会いは子どもたちにとって大きな財産になると思います。

 

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コダテル  
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愛媛県八幡浜市向灘2187
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