マチノヨハク

空き家を活用して新しい価値をつくる

空き家の8割は活用可能な状態だけど空き家オーナーの7割は空き家を放置

全国の空き家総数は757万戸。空き家率13.1%ですが、腐朽・破損している住宅の二次活用は物理的に難しいと考えられるので、空き家活用について考えるにあたって腐朽・破損していない空き家の数をある程度正確に把握する必要がありそうです。

         

  • 空き家総数:757万戸
  • うち腐朽・破損有り:181万戸
  • うち腐朽・破損無し:576万戸

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実に空き家全体の76%が腐朽・破損無しの状態です。

 

次に腐朽・破損無しの空き家の種類を見ると、

 

  • 賃貸用の住宅:326万戸
  • その他の住宅:183万戸
  • 二次的住宅の住宅:36万戸
  • 売却用の住宅:30万戸

 

賃貸用の住宅が56%、その他の住宅が32%です。賃貸用の住宅は市場に出回っているので最低限管理はなされているので、近隣や地域社会に顕在的な問題を起こしがちなのは市場に出ていない(管理が疎かになりがちな)その他の住宅の空き家ということになります。

そもそも「空き家問題」とは? - cbwinwin123の日記

 

 賃貸物件や中古物件の流通促進に向けた動きは進んでいます。

 

<賃貸物件の流通促進>

国が新しい契約形態を提示。今後はカスタマイズ、DIY賃貸が増える!? | スーモジャーナル - 住まい・暮らしのニュース・コラムサイト

空き家の賃貸流通の促進に関する指針骨子案発表 賃貸借・住宅管理等のガイドラインを示す :: 全国賃貸住宅新聞

住宅:「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会」の最終報告について - 国土交通省

<中古物件の流通促進>

国交省、中古住宅流通情報システムの基本構想を公表

国土交通副大臣が力を入れる「中古住宅流通市場の活性化」とは? | スーモジャーナル - 住まい・暮らしのニュース・コラムサイト

住宅:中古住宅の流通促進・活用に関する研究会 - 国土交通省

 

次にその他の住宅の空き家の状況については、オーナーの考えや行動によりまちまちです。国土交通省が空き家所有者に対して昨年11月に行ったインターネットアンケート調査によると、

 

空き家所有者のうち、物件の賃貸や売却を考えている人は24%で、71%の人が「特に何も検討していない」と回答。一方、立地環境では市街地および市街地周辺が59%と最も多い。都市部にありながら不動産市場に出回らない放置されたままの空き家が目立つ。

:日本経済新聞

 

空き家オーナーの70%は不動産屋に相談するでもなく空き家を放置しているようです。

 

空き家を所有している理由は親からの相続が44%と最も多い。

:日本経済新聞

 

なぜ空き家は増えるのか。地方では過疎化が大きな要因だが、都市部やその周辺で目立つのは高度成長期に建てられた物件。自治体関係者によると、核家族化で子どもが独立した後、親が亡くなってそのまま空き家になるといったケースという。

相続した子どもがきちんと対応すればいいが、現実には、「費用などの問題が絡んで、放置されることになる」。

空き家対策、政府や自治体が知恵絞る 全国に757万戸、「特別措置法案」提出も : J-CASTニュース

 

このように、住宅を親から相続したけども使い道が無いので放置して空き家になるというのが多いようです。そうした活用の余地のあるその他の住宅の空き家は全国に183万戸もあることになります。

 

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画像引用元

 

その反面、ミニ保育園やシェアハウス、カフェや子育て交流拠点としてなど「場所」を探している人や団体は特にNPOの方々に多く存在していると思います。

 

空き家を流動化しない理由はそれぞれ個別的だと思いますが、空き家オーナーそれぞれにきめ細かいサービスを提供することができれば空き家の流動化、つまり、上記のNPO等への賃貸や売却に至るのではないかと考えます。

 

そのためにはまず、

 

①ー1どこにどんな空き家があるのかの把握

①ー2空き家を探しているNPOの種類や数の把握

②ー1空き家オーナーの連絡先の把握

②ー2空き家とNPOとのベストマッチの検討

③空き家オーナーへの営業提案

 

なんてことが出来たら。