”親家や実家の今後の扱い”が注目されている背景
最近なにかと「親家の空き家実態調査」や「親家を片付ける」がニュースになっています。人口のボリュームが最も多い世代である「団塊の世代」が65歳前後、次に多い「団塊ジュニア世代」が40歳前後ということで今後ますます親家や実家の片付け(今後の扱い)について親子で考えていかなければならなくなってきます。
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参考:人口ピラミッド
空き家を倉庫化・トランクルーム化しているケースは多い
空き家が増える理由には更地にすると固定資産税が上がることや相続が円滑に進んでおらず権利関係が複雑・曖昧になっているなど税制や法律面が目立ちます。しかし、単純に空き家が倉庫化・トランクルーム化しているためそのまま放置しているケースというのが実は多いです。
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個人住宅の空き家を活用する前提として”まずは片付け”が先決です。
50代〜60代が直面する実家の片付け
実家にモノがあふれかえっているという場合、「捨てる」「残す」の判断も必要なので業者に頼んで一気に、なんていうのも難しい。その結果、親の死や介護に直面している50代〜60代が主に実家の片付け問題に直面します。
戦争を経験した両親はモノを大切にして、「いざというときのために」と何でも捨てずに残していた。木造3LDKの家屋はモノであふれ返っていた。押し入れや物置も含めて、30坪の家にはモノがそうとう入ることを知った。「捨てる」「残す」の判断は業者に任せられず、身内とえり分けていったが、時間はかなりかかった。「働きながらではとてもできない」と感じた。
「実家の片づけ」は日本経済の縮図だ | 最新の週刊東洋経済 | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト
(画像引用元)現在の80代前後は持ち家に住んでいることが多い。持ち家な分だけスペースがたくさんあり、片付けには相当な疲弊が伴います。
大量生産・大量消費の時代から持続可能性の時代へ
人口増加・高度成長期の大量生産・大量消費モデルから人口減少・縮小経済期の持続可能モデルへと思考や行動様式を変えていく必要があります。しかし住宅政策はいまだに新築促進で中古住宅(既存ストック)の活用・流通は貧弱です。
日本は豊かになり、便利なモノが安く手に入るようになった。大量生産・大量消費の時代だ。ただ、モノのリサイクルやリユースといった市場は十分に整備されず、家にモノがたまっていくようになった。住宅ストックは世帯数をとっくに上回っているのに、いまだに住宅政策は新築促進。2013年の日本の空き家は約820万戸と、総住宅に占める割合は13.5%。過去最高を記録した(総務省「住宅・土地統計調査」)。
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一方で戸建ての実家は”古民家”として魅力的な物件もたくさんあると思います。活用を見越して片付けをすることで実家の空き家に新しい価値を見いだすことも可能です。
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