良いなぁ、放置物件から生まれた住民意思によるボトムアップの取組。 面倒くさいことを楽しむ? 新旧市民の共創による「クリエイティブな自治区」 ──MAD City(千葉県松戸市) http://t.co/1GMBscTmZf #ashita_lab @ashita_labさんから
— カルチャ! (@uzak1803) 2014, 8月 10
松戸西口駅前の半径500メートルのエリアをクリエイティブシティへと変えていく取組である「MAD City」では、”DIY改装自由で現状回復義務不要”というユニークな賃貸物件を数多く扱っています。
不法占拠から始まるクリエイティブシティ
そして、欧米においては自然発生的に出来上がったクリエイティブシティには放置空き家の不法占拠(スクワット)から始まったケースも少なくないそうです。
欧米では、アーティストやクリエイターを町に呼び込むことで地域活性化をはかる「クリエイティブシティ」の試みが知られている。日本にも、それを標榜する自治体はある。だが、寺井さんによれば、欧米で自然発生的にできあがったクリエイティブシティには、実のところ「不法占拠」からはじまったケースが少なくないという。つまり、ゴーストタウンにアーティストやゲイのグループが勝手に住み着いて、人の輪が広がり、コミュニティーが再生し、町が復活した。
日本では、いくら放置空き家であっても勝手に不法占拠して住み始るのはNGですが(住居不法侵入罪)、オランダでは放置空き家に住み続けて1年経てば自分のものになるのです。糸井重里さんのほぼ日刊イトイ新聞でも関連記事がありました。
「一年以上空いており、
使用されていない土地建物を占拠しても
罪に問われない」という規定があり、
これは土地や建物が投機目的で放置され、
住宅不足を引き起すことを防ぐ目的で通された
規定だそうです。
国家というリヴァイアサンが強大になっていて、個人が社会へと接続するときに、様々な規制が出来上がっているのが現代社会です。「スクワット」という行為は現行法では違法ですが、時代に合うように改正することも可能です。空き家オーナーへの働きかけを強化する空き家対策法案の動きもあります。もしくは柔軟にきめ細かく実態に沿った形で法律(条例含む)を運用していくこともやろうと思えば出来ると思います。
寺井さんは「『MAD City』の構想は、海外の街づくりや再生の研究からヒントを得た。その一つが『アーティストたちによる不法占拠』。日本の場合、不法占拠による土地所有権発生条件は20年だが、オランダは1年。時代と共に人の住まなくなった建物を芸術家やクリエイターが住居や店を勝手に造って占拠し、1年たって所有権を得る。それにより、もともと廃虚やスラムであった場所が街としての機能を取り戻し再生していくという例がある。日本でそのままやるのは無理だが、合法的な道がないかと考えたのがきっかけ」という。
イギリスでは不法占拠(スクワット)に対して刑事罰が科せられるような法律改正が議論されるなど(ということはそれまでは少なくとも合法だった)、欧米における空き家の不法占拠には歴史的な経緯があるようです。
アナーキストにならずに放置空き家を活用する
現行法令の中で第三者の放置空き家を活用するためにはオーナーさんの了解が必要不可欠です。空き家オーナーの7割は活用を全く考えていないのが現状だからといって欧米のようにスクワットするのは無用な混乱を招きます。アナーキスト(無政府主義者)にならずに放置空き家を活用していくためには、まずは空き家オーナーの理解や信頼を得ることが始まると思います。
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