マスコミでも空き家問題がだいぶ騒がれるようになりました
2015年1月10日の午後9時からNHKで”空き家特集”の番組が放送されます。
『NHKスペシャル シリーズ日本新生』は、日本の未来を見据え、社会のあり方をど う変えていけばよいか?専門家や市民を交え、議論していく番組です。1月10日放送 のテーマは「ニッポン“空き家列島”の衝撃(仮)」です。
これまで安全安心な財産だと思っていた、親が暮らすふるさとの土地。しかし今、「親が他界した後、借り手もなく、売却もできず、固定資産税だけを払い続ける」という負の遺産になりかねない、と心配する人が増えています。狭い国土を背景に、日本人が信仰し続けてきた“土地神話”が、揺らぎ始めているのです。
その予兆とも言えるのが、すでに全国で急増している“空き家”です。今年発表された国の調査では、今や7軒に1軒が空き家。問題は、地方にとどまらず、大都市圏にも及んでいます。さらに今後、“人口減少”を背景に、事態は急速に悪化すると予測されています。
根幹が揺らぎ始めている日本の土地問題。その予兆とも言える空き家問題を入り口に、人口減少時代の住宅・土地政策がどうあるべきか?国土をどう利用していくべきか?考えます。
昨日まとめた「新報道2001」といい、空き家をテーマにした討論番組が増えています。空き家の所有者さんやその子ども世代(空き家を相続する可能性がある方々)など多くの人に見てもらい、空き家問題への理解と具体的な対策につながっていくといいです。やはりNHKの土曜9時というゴールデンタイムに放送されるとあって反響は大きいのではないかと思います。
出演者が豪華
出演者一覧ですが、明海大学教授・齊藤広子さん、オラガHSC代表取締役・牧野知弘さん、東洋大学准教授・野澤千絵さんといった方々は不動産や住宅、建築の専門家。日本創成会議座長・増田寛也さんは消滅可能性都市レポートをまとめたことでも知られます。そしてこれまでに無い人選として評論家・宇野常寛さんとシンクタンク・ソフィアバンク代表の藤沢久美さんも出演されます。空き家特集というと、とかく不動産や建築系の学者や不動産コンサルタントなどが多かったのですが、サブカルやオリンピック計画、ラジオなどで活躍する宇野常寛さんやビジネス目線の藤沢久美さんらが空き家問題についてどのように語るか楽しみです。
宇野常寛さんの気になるツイート
収録が昨日(12/23)だったようで、宇野常寛さんのツイートを見てみると何やら意味深なコメントが。
しかし今日の収録では日本の未来が暗いことがよく分かった。この国は生き残る街とそうじゃない街があるという現実も直視できないし、高齢者が若者のクレカで買い物するような福祉を温存したままその若者は古い空き家をリノベしてひっそり暮らせばいい、とか本気で考えている人が多数派だと痛感した。
— 宇野常寛@THE HANGOUT月曜日 (@wakusei2nd) 2014, 12月 23
こうなった以上、この国ではものわかりのいい若者として、上の世代に頭を撫でられる生き方がクレバーなのだろうが、これじゃあ野心と才能のある人間はどんどん国外に出て行くんだろうな、と思う。
— 宇野常寛@THE HANGOUT月曜日 (@wakusei2nd) 2014, 12月 23
あと、まとめコメント的に「いろいろあるけれど、じっくり対話しながら取り組みましょう」的な感じで〆るの、マジでやめたほうがいいと思う。いや、100%正しいけど、それなんとなくいい話に、聞こえるだけで何も言ってないのと同じだから。具体的に考えないで誤魔化す文化を育むだけ。
— 宇野常寛@THE HANGOUT月曜日 (@wakusei2nd) 2014, 12月 23
当然、#PLANETS9 では消滅する街があることも世代間格差も、地域ごとの思想的偏向も直視した上で、2020年に向けた都市/国土開発プランを考えている。反発も大きいだろうけど、無責任に「いい話」で誤魔化すよりずっといい。
— 宇野常寛@THE HANGOUT月曜日 (@wakusei2nd) 2014, 12月 23
なんとなく番組では「これだっ!」ていうような空き家問題の解決策は出なかったんじゃないかと推測します。宇野さんのツイートにもあるように「いろいろあるけれど、対話しながら取り組みましょう」みたいな感じでまとまるのかと。確かに何も言っていないに等しい。
関連記事はこちら。
放置される空き家の実態と古民家リノベーション - 空き家の活用で社会的課題を解決するブログ
マネーの羅針盤「空き家問題特集」文字起こし(2014年9月13日放送) - 空き家の活用で社会的課題を解決するブログ
「日曜討論『人口減少 どうする空き家問題』2014年8月10日放送」文字起こし - 空き家の活用で社会的課題を解決するブログ