All About Award(オールアバウト)2014「国民の決断」総合ランキング1位は”空き家にさせない”実家対策
2014年は「空き家問題元年」
今年は”空き家”についての社会の関心がググッと上がった気がします。というのも、「5年に一度の住宅・土地統計調査の発表」や「空き家対策特別措置法の成立」、「都内で空き家条例に基づく強制撤去」、「空き家放置を助長していた固定資産税の優遇措置の見直し」など大きな出来事がたくさんありました。マスメディア・ソーシャルメディアともに結構話題になっていました。多くの人にとって空き家問題が身近な課題であると自覚されたことを踏まえると2014年は”空き家問題元年”とも言えると思います。
”空き家予備軍”とも言える親の家
そして情報サイト「All About(オールアバウト)」が12月2日に発表した今年のトピックの総合ランキングで1位になったのが「売るか壊すか、そのままか?”空き家にさせない”実家対策」です。
「住まい」「マネー」「転職・起業」「妊娠・出産」「老後」「消費・購買」「健康」「進学・就職」「結婚・離婚・再婚」といった9部門の中での総合1位ですから相当なものです。”空き家にさせない実家対策”は国民的課題といっても過言ではないでしょう。
そういえば来月10日に放送されるNHKの空き家特集番組に出演される評論家の宇野常寛さんの実家も空き家問題に直面しているそうです。
【出演者紹介①】文化、社会批評が専門の宇野常寛さん( @wakusei2nd )。なんとご自身の実家が「空き家」問題に直面中だとか!お家事情に悩む若者世代として、空き家問題にどう斬りこんでくれるのか、注目です◎→番組は総合テレビ・新年10日(土)夜9時から放送っ。 #日本新生
— NHKスペシャル「日本新生」公式 (@nhk_shinsei) 2014, 12月 23
空き家問題が1位になった理由について、空き家に関する報道の多さが”空き家予備軍”の問題の顕在化につながったり、空き家問題が地方だけでなく都市の課題でもあることが広く認識されるようになってきたことなどが挙げられます。
「“空き家にさせない”実家対策」が総合ランキング1位になった理由を、All About Award事務局に聞いてみた。「空き家に関する報道の多さや今後まだまだ予備軍がいることなど、問題の大きさが決め手になりました」ということだ。
実家が空き家になったときの、あなたの決断が重要「国民の決断2014」 | スーモジャーナル - 住まい・暮らしのニュース・コラムサイト
こちらのランキングについて、マンション評価ナビ代表の大久保恭子氏は「空き家というと地方の問題と思われがちですが、首都圏の30km県内では共同住宅などは空き家率が20%にもなっています。中央区などでも、持家と賃貸住宅の空き家率は20%。空き家問題と言うのは、地方だけでなく大都市でも広がっているのが現状です」とコメント。
All About Award(オールアバウト)2014「国民の決断」で、今年は住まい部門が注目 | 住まいの「本当」と「今」を伝える情報サイト【HOME'S PRESS】
空き家にさせない実家対策は「減築」
All About Award2014の発表会で住まい部門の解説をした「賢いマンション選び」ガイドの大久保恭子氏によると、なぜ空き家が発生するかに関しては、(1)高齢化(2)長寿化(3)過疎化の3つを挙げられました。そしてその対策として「減築」を提案されています。
減築について「減築のメリットは三つ。減築した新しい設備の入った住まいに住めば、長い健康寿命を保てることが一つ。二つ目は、片付けです。広い家から狭い家に引越しするため、当然多くの家財を処分することができます。そのため、相続時の片付け問題についても大分片がつくといえるのではないでしょうか。三つめは、狭いながらも平屋の家なら同じ状況の人などに需要があるので、売却できる可能性が高くなると思います。」ということだった。
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子どもが独立したタイミングで住まいの見直しを図ることが大事と指摘されています。
「子どもが就職や結婚などで独立したタイミングで、住まいの見直しを図ることが重要。老後は住み慣れた家に住みたいと考える人も多いので、夫婦のうちどちらかが亡くなり、一人になってしまった場合のことを考え、『減築』という選択肢も挙がってきます」
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実家が空き家になってから考えたのでは遅い
All About住まい部門審査員でもある山本久美子さんによると、実家が空き家になってから考えたのでは遅いと指摘します。
実家が空き家になってから考えたのでは遅いと筆者は思っている。親の意思が確認できるときに、実家の処分方法を確認したり、すみやかに相続できるように準備を進めてもらったりしておくほうがよい。相続でもめて実家が活用できなかったり、登記があいまいで相続の手続きが進まなかったりといったこともあるからだ。
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