マチノヨハク

空き家を活用して新しい価値をつくる

個人の行動を社会的利益と一致する方向に変容させる!ナッジ型の政策手法がとても重要

普段からよく聴いているTBSラジオ「荻上チキ・セッション22」で紹介されていた、ノーベル経済学賞受賞した行動経済学者リチャード・セイラー教授(1945〜)が提唱する「ナッジ」という考え方・手法が、空き家の利活用や発生予防に有効だなと思ったので取り上げます。

  • 「ナッジ」とは?
  • 「都市のスポンジ化」への対応
  • 「施策の具体的方向性」の中にナッジ型の政策アプローチの検討の必要性が明記
  • 強制や報酬ではない第三のアプローチ

「ナッジ」とは?

その「ナッジ」ですが、「nudge」という英語の動詞で、「人の脇腹を肘で優しく突いて人に注意を喚起する」という意味があります。法律や条例で空き家の適正管理を強制される、空き家活用の改修費用に助成金が出るなどのインセンティブ、など空き家の適正管理や活用を促す施策はあります。しかしこれらは受動性と能動性と両極端なアプローチともいえます。このナッジという考え方・手法を取り入れることで空き家に関わる人に対し、誰からも強制されず、自分の主体性の余地を残しつつ、かといって社会的な利益とも逸れることない行動の選択を促すことができるんじゃないかと考えます。(哲学者の國分功一郎さん的に言えば受動態でも能動態でもない「中動態」ということかな。これは本題ではないですが。)

続きを読む