2010年にJR中央線三鷹駅〜立川駅の全線高架化が完成し、高架下に新たなスペースが生まれました。現在、高架下は駅ナカ・駅チカ商業施設や創業支援施設、学生寮、公園などに生まれ変わり、街で住み働き学び遊ぶ老若男女のより良い暮らしを後押ししています。
今回は、三鷹駅〜武蔵小金井駅、国立駅の高架下活用の様子を見てきました。
南北の移動がスムーズに
中央線は平日朝ラッシュ時などは過密な間隔で運行されており、開かずの踏切による交通渋滞や線路を隔て南北に街が分断していることが問題でした。そのため、高架化したことにより、車道及び歩道が新たに整備され、南北の移動がスムーズになりました。
高架化したことで街の回遊性が高まりました。
駐輪場や駐車場として活用されているエリアも多かったです。
シェアサイクリングサービス「HELLO CYCLING」の駐輪場もあります。電動アシスト自転車が借りられて、サイクルステーションがある場所に返すことができます。少し遠出のサイクリングに便利です。
今後も高架下開発は進む
武蔵境駅東側では地上11階、地下1階の商業施設やフィットネスジム、ホテルなどの開発計画が進んでいます。
武蔵小金井駅東側では温浴施設や店舗の開発計画が進んでいます。
武蔵境駅
駅前の噴水のハトが気持ちよさそうに水浴びをしていました。
駅ナカ・駅チカ商業施設nonowaです。飲食店や日用品店など様々なお店が入っています。駅と一体化しているので、非常に便利です。
夜になるとイルミネーションがきれいでした。
南口の方もイルミネーションが輝いていました。
2011年に誕生した武蔵野プレイスは、図書館と生涯学習支援、市民活動支援、青少年活動支援の4つの機能を備えた魅力的な施設です。様々なイベント会場にもなる広場も素敵です。
nonowaは「緑×街×人つながる」をコンセプトとした高架下の商業施設です。
「nonowa」とは「武蔵野のわ(輪・和)」という意味を持つ造語で、JR中央線の三鷹〜立川間の高架化にともない、高架下のスペースが地域活性の一助となるよう生まれた商業施設です。
武蔵境駅〜東小金井駅
カフェやクラフトフードショップ、保育所、ジム、クリニック、薬局などが並ぶ「サカイ西」エリア。「武蔵野のみち」にちなんで名付けられた歩道「ののみち」沿いに様々なお店や施設が連なります。
高架下のテナントが一目でわかる案内板が要所にありました。
武蔵境駅と東小金井駅の中間くらいには「武蔵境ぽっぽ公園」があります。犬の散歩や、子どもたちが遊んでいました。
高架化前に実際に使用していたレールや枕木といった鉄道設備の展示や、コミュニティガーデン、木製遊具が楽しめます。
東小金井駅の方に近づいていくと、個人店や小規模な事業者のお店や施設が増えてきます。
小金井市の公共施設である東小金井事業創造センターKO-TOを運営する株式会社タウンキッチンでは店舗、事務所、住居などの物件探しをサポートしています。
以前私もお世話になったことがあるKO-TOは、シェアオフィスとして利用でき、個別創業相談や創業スクール、セミナー、交流会などを開催しています。
東小金井駅
東小金井駅の東側のヒガコマルシェのエリアには食料品のお店が充実しています。
東小金井駅南口の小道沿いでは駅員さんによるビールのホップの栽培が行われています。この「ぽっぽやエールプロジェクト」は2021年に武蔵境駅を皮切りに、2023年からは東小金井駅、三鷹車両センター、稲城長沼駅でもホップ栽培を行っています。
中央線ビールフェスティバルなど、中央線では新しいイベントも開催されています。
東小金井駅の西側には雑貨スペースとカフェが一緒になった「デイリーズカフェ ヒガコ」があります。
東小金井駅〜武蔵小金井駅
武蔵小金井駅に向けてもう少し進むと保育園があります。
2020年に誕生した全長約350mのデザイナーズ学生寮「中央ラインハウス小金井」は、3種類の住戸やホール、専用カフェテリアから構成されています。
カフェテリアではバランスのとれた食事が提供されます。
武蔵小金井駅に近づいていくと「キィニョン武蔵小金井ののみち店」とベンチがあるオープンスペース、「ケーニッヒ 小金井本店」があります。
武蔵小金井駅
武蔵小金井駅のnonowaEASTです。
地産マルシェや飲食店、ホームセンター、公園などが並ぶ「ムサコガーデン」です。
国立駅
国立駅のnonowaです。
2024年春オープン予定であるnonowa国立SOUTHの建築が進んでいます。仮囲いのアートが素敵です。
1926年に創建され、2006年に高架化工事のため解体されましたが、2020年に「まちの魅力発信拠点」として再築・復原された旧国立駅舎は、まちのシンボルです。