マチノヨハク

空き家を活用して新しい価値をつくる

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空き家を活用した多世代交流&子育て支援の場

 11月末の週末、小雨の降る中でしたが御茶ノ水の明治大学で開催されていたこちらのイベントに行く前に、かねてから気になっていた本駒込の空き家再生の取組である「こまじいのうち」そして「こまぴよのおうち」の前を通り過ぎてきました。外観の写真を撮り、いつものようにインターネットで空き家再生のプロセスを調べ、こちらのウェブメディアに記事をアップしました。

fudousan-iroha.jp

「居場所づくり」のリーディングケース

 町会連合会の定例会で「居場所づくり」の話題が出て、町会副会長である空き家所有者が「空き家を役立てたい」と提案したことから始まった「こまじいのうち」は、現在は各種メディア取材や社会福祉協議会などからの視察、大学や高校からの校外学習を多数受け入れており、「居場所づくり」のリーディングケースと言えます。

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高齢者、子育て世代の生活課題解決に向けて

 2018年10月現在、65歳以上人口は3558万人隣、総人口に占める割合(高齢化率)は28.1%です。言わずもがな高齢化は進行しています。一方で2019年の出生数は87〜88万人程度と1899年の統計開始以来、最少を記録することが予想されるなど少子化に歯止めがかかりません。
 加えて高齢になるほど持ち家率は高く、頻繁に住み替えを行うわけでもないので地域住民の顔ぶれは固定化し、新旧住民の新陳代謝は起きづらく、地域一帯が高齢化するというのはよくある話です。仲の良かった顔見知りが施設に入ったり亡くなったりして引きこもりがちになるという人には、ちょっとした交流の場所の存在は大きいです。

f:id:cbwinwin123:20191203213558p:plain(出典:東京クラッソ!NEO|バラエティ|TOKYO MX/2019年02月10日放送/こどものアタマとココロが育つ場所

 マンションや賃貸アパートに若い子育て世代が入ってきたりしても、地域に頼れる人がいなかったり、見つからなからなかったりする場合、子育てに関する役立つ情報が得られたり、相談出来たり、悩みを共有できる場所は重要です。
 高齢者、子育て世代、そして子どもたちそれぞれが自由な意思を尊重されつつ緩やかにつながれる場所の価値は高齢化や少子化がますます先鋭化する今後重要味を増すと思います。

f:id:cbwinwin123:20191203214050p:plain(出典:東京クラッソ!NEO|バラエティ|TOKYO MX/2019年02月10日放送/こどものアタマとココロが育つ場所

リアルな場があることの価値

 スマホやSNSが普及して、いつでも誰かとつながれるようにはなりました。しかし、特に高齢者や子育て世代は時として孤立化しがちです。監視的なつながりではなく、いつでも離脱可能で自由な意思が尊重されるつながりこそ必要です。地域に点在している空き家が、そのような価値ある場として生まれ変わることができるということを改めて実感しました。

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