今後、老朽空き家の解体も増える
先日、空き家探しに行ったときに、たまたま住宅の解体作業現場を通りました。人口減少や高齢化で今後、空き家が増加するので、老朽空き家を解体するケースも結構増えて来るのではないかと思います。
住宅地の空き家は木造が多い。活用か撤去か。撤去費用も数10万から数100万。廃材の活用も可能性がある。 pic.twitter.com/Z6fL1lqeTR
— 舟橋拓(Taku Funabashi) (@cbwinwin) 2014, 10月 7
木造住宅の解体で出る廃材(木くず)の再利用される割合は2割程度
住宅を解体すれば当然たくさんの廃材が出ます。特に、廃材の中でも木くずの量は年間1,400万m3ほどにもなりますが、再利用される割合は2割程度と低いです。これはもったいないです。
我が国全体では、解体材としての木くずの量は、年間、1,400万m3ほどになりま す。しかしながら、再利用される割合は2割程度と低く、再利用されるものも燃料 として利用されるものが8割で、パルプ、木質ボードなどの工業原料として再利用 されるものは、全体の4%しかありません。
小さな木造空き家の解体でも約100万円かかる
解体費用もばかになりません。解体費用は一坪当たり木造で35,000円、鉄骨造/鉄筋コンクリート造で50,000円です。小さな木造空き家の解体でも100万円前後かかるとあれば、なかなか解体に踏み切れないというケースもよくあると思います。
例えば解体によって出る廃材を有効活用することでごみの量も解体費用も減らすことが出来ないでしょうか。
リサイクルを超えて「アップサイクル」へ
ただ古くなったものを再利用するだけがリサイクルなのに対し、新たな”価値”や”有用性”を生み出す活用法がアップサイクルです。
(リサイクルの先を行く【アップサイクル】 - NAVER まとめ)
廃材をデザインの力を使うことでバックや雑貨、アクセサリーなどに生まれ変わらせます。
NPO法人NEWSED PROJECT
廃材を材料にして、新たなプロダクトをつくり出しているNPO法人NEWSED PROJECT。
(ニューズドプロジェクト Part1 : リサイクルではない廃材利用、“アップサイクル”の考え方とは?|東京都 千代田区|「colocal コロカル」ローカルを学ぶ・暮らす・旅する)
直接、住宅の廃材を使っているわけではなさそうですが、こういった取組のように「廃材に付加価値をつけることで一段階上の製品として蘇らせる」という視点は面白いと思います。
廃材を再利用したバッグブランドショップ「MODECO」
エコロジーをコンセプトに床の端材や車のシートベルトやレザーシート、消防服など端材や廃材を再利用したバッグブランドというのも見つけました。
(廃材を再利用したバッグブランド『MODECO(モデコ)』、ロサンゼルス出店へ|プレスリリース配信サービス【@Press:アットプレス】)
こちらも住宅の廃材に限らず、様々な廃材をアップサイクルして商品化されています。
廃材を使ってセルフビルドで「タイニーハウス」を作る
アメリカで「タイニーハウス・ムーブメント」が起きているようです。リーマンショック後、アメリカの大量生産大量消費社会に対するカウンターカルチャーとして発展してきた「家のDIYムーブメント」だそうです。廃材などを再利用することで非常にエコロジー・エシカルです。
(アメリカ発「タイニーハウス・ムーヴメント」が広まる背景とは - ライブドアニュース)
廃材活用、DIYで家まで作ってしまうとは発想もさることながら行動力も凄い。
日本でもタイニーハウスは広がる?
イギリスやオランダのクリエイターからプロダクトデザインを学ぶなどして日本でもタイニーハウスをつくりながら旅している方もいるようです。
(タイニーハウスは日本でもムーブメントになる?タイニーハウスビルダー竹内友一さんに聞く「小さい家と消費社会のこれから」 | greenz.jp グリーンズ)
もはや新築だ中古だとかそういう既存の住宅産業界に収まらず、違う次元の住宅のあり方、住宅文化を提示している感じがします。
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アメリカ発「タイニーハウス・ムーヴメント」が広まる背景とは - ライブドアニュース
タイニーハウスは日本でもムーブメントになる?タイニーハウスビルダー竹内友一さんに聞く「小さい家と消費社会のこれから」 | greenz.jp グリーンズ
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