空き家の活用で社会的課題を解決するブログ

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大規模水害の避難場所として空き家を活用できないか

江東5区に大規模水害リスク

東京都内東部の江戸川、墨田、江東、足立、葛飾の5区内は海面より低いゼロメートル地帯が広がります。つまり洪水や高潮など大規模水害の被害に遭いやすい地域なのです。こういった地域で大規模水害にどう備えるか江東5区広域避難推進協議会で議論が重ねられ2018年8月、「江東5区大規模水害ハザードマップ」と「江東5区大規模水害広域避難計画」なるものが発表されました。江東5区には約260万人が住んでいますが9割以上に当たる約250万人が浸水する可能性のある区域に居住しているのが実情です。

f:id:cbwinwin123:20181004221954p:plain(出典:江東5区大規模水害ハザードマップ(PDF:3,075KB))ピンク色が濃いほど深い浸水が想定されています

2週間以上水が引かない

浸水を受けてから2週間以上水が引かない区域が多いことが特筆されます。なかなか水が引かないということは電気、ガス、水道などのライフラインが寸断されることにもなり、衛生的にも精神的にも大きな負担となります。

f:id:cbwinwin123:20181004223232p:plain(出典:江東5区大規模水害ハザードマップ(PDF:3,075KB))ピンク色が濃いほど深い浸水が想定されています

避難場所は各自で探してください

これだけの浸水被害もさることながら問題なのが避難場所が確保されていないということです。江東5区大規模水害広域避難計画によると、親戚や知人宅、宿泊施設、勤め先などを避難場所として想定しています。通常であれば自治体が学校や公共施設などを避難場所として整備しておくわけですが、その避難場所も浸水してしまうとなると広域避難または高い建物への垂直避難するしかなくなるわけです。

f:id:cbwinwin123:20181004225842p:plain(出典:江東5区大規模水害広域避難計画 リーフレット(PDF:6,250KB)

避難場所を確保する取組

緊急避難場所の確保策についてNHK解説委員室のこちらの記事では住民が主体になってマンションや事業所と協定を結び、マンションや社宅、商業施設などに避難できるように準備している取組が紹介されていました。行政だけの対策では限界があるので危機意識を共有している住民同士が自ら行動していくことが重要です。

埼玉県戸田市は荒川の北側に位置していて、氾濫した場合、市内全域が浸水し場所によっては2階以上に達すると想定されています。市は緊急避難場所として学校などを指定してきました。しかし、それだけでは足りないため住民たちでつくる自主防災組織が9年前から地区内の高層マンションや事業所と話し合い、いざというときに逃げ込めるよう協定を結んできました。

「大規模水害にどう備える」(時論公論) | 時論公論 | 解説アーカイブス | NHK 解説委員室 

f:id:cbwinwin123:20181004230726p:plain(出典:「大規模水害にどう備える」(時論公論) | 時論公論 | 解説アーカイブス | NHK 解説委員室

他にも警視庁綾瀬署はマンションへの避難ができるように、管内の5階建て以上のマンションのオーナーに協力を呼びかけました。「命を守るクイック退避建物」として151棟のオーナーが賛同して水害発生時には屋上や階段などを解放してくれるそうです。

何かあったときに逃げ込める「子ども110番の家」のようなイメージで、5階以上の民間のマンションやビルなど634棟に協力を依頼。「数棟でも協力してくれれば御の字」だったが、18日までに154棟から賛同を得た。

逃げ遅れ→うちの建物へ 水害時の退避建物、増えてます:朝日新聞デジタル

空き家を避難場所として活用できないか

避難場所として空き家が活用できないかと考えます。期間は数週間〜数ヶ月。賃貸契約が基本になるかと思いますが、民泊のように宿泊料でもいいし、そこは柔軟に。事前に大規模水害の避難場所として使うことを空き家オーナーに理解してもらうこと、避難場所として使えるような質を確保すること(必要な修繕などを事前にしておくことなど)などが必要になってきます。今回の広域避難計画では避難場所に関しては全くこれからという感じですので、点在し増加している空き家を活用するのが全体最適です。

www.tbsradio.jp