マチノヨハク

空き家を活用して新しい価値をつくる

空き家を活用して子ども食堂に!

毎朝ほぼほぼ見ているMXテレビの情報番組モーニングクロスで、東京都板橋区高島平から程近い6畳二間のマンションの一室で毎日朝7時から夜8時まで開かれている子ども食堂が特集されていました(放送日:2018年7月4日)。番組で紹介されていたようにマンションの空き室しかり、戸建て住宅の空き家を活用して子ども食堂を開くという動きが各地に広がっていくと素敵です。

まいにち子ども食堂高島平

子ども食堂というと月2回とか毎月第2・4木曜日とか間隔を空けていることが多いように思いますが、今回番組で紹介されていた「まいにち子ども食堂高島平」はなんと毎日開催!しかも朝から晩まで!f:id:cbwinwin123:20180708095832p:plain(出典:DEEPコレクション・ 2018年07月04日(水)|モーニングCROSS|TOKYO MX

主催者であるNPO法人ワンダフルキッズの六郷伸司さんはお子さんを塾に通わせることができなかったことをきっかけに6年前に無料学習塾を立ち上げ、その後、学習以前に食べることができていない子どもたちの存在を目の当たりにし子ども食堂の開設を決められました。2016年から始めた子ども食堂は月2回でしたが、子どもの貧困問題の解決に向けて2018年3月からは「まいにち」開催になりました。

しかし、月にたった2回の開催。
本来食べることは1日3食必要なのに本当に月2回だけで問題改善になっているのか。

私はワンダフルキッズの活動を見直しました。

そして今回、知的障がい者グループホームのユーオン高島平さんとご協力し、まいにち子ども食堂を運営するプロジェクトの計画を始めることになったのです。

美味しく元気よく! 板橋区高島平に"まいにち子ども食堂"をOPEN!(NPO法人ワンダフルキッズ 六郷伸司) - クラウドファンディング Readyfor (レディーフォー)

f:id:cbwinwin123:20180708093644p:plain(出典:DEEPコレクション・ 2018年07月04日(水)|モーニングCROSS|TOKYO MX

毎日開催の意義は大きいけれど

連日20人以上の子どもたちが来てカードゲームやおしゃべりやかくれんぼといった好きなことをしているそうで、食堂以上の役割を担っている感じがします。

そこに連日20人以上のフレンディ達が、平日は放課後、土日祝日には午前中から、カードゲームやおしゃべり、ときにはかくれんぼやぬいぐるみでドッジボールなど、自分の好きなことをしています。そして飽きると近くの公園に行って遊んできて、そしてまた戻ってきてジュースや麦茶を飲みお菓子を食べながらまた遊んでいます。

子どもの居場所とは? | ワンダフルキッズのブログ

特に気になるのは運営スタッフのマンパワーが足りているのかという点です。料理から盛り付け、配膳、食器洗いの他にも子どもたちと一緒に遊んだり勉強の手伝いをしたり、活発な子どもたちを毎日!見守るスタッフの仕事はとても重要です。ワンダフルキッズのブログでは「メイツさん」という名称でスタッフ募集しています。

他にも資金面も気になりますが既にクラウドファンディングで約100人の賛同を得て、約120万円の資金調達に成功されています。子どもからお金を取れるわけではないので寄付やボランティアの力が大きいです(低額の参加費を取る子ども食堂もある)。

f:id:cbwinwin123:20180708093741p:plain (出典:DEEPコレクション・ 2018年07月04日(水)|モーニングCROSS|TOKYO MX

サードプレイス的な場所

子どもにとって家や学校以外に居場所があることの意義は非常に大きいです。また子育て中の親にとっても子どもを安心して通わせられる場所があることはとても心強いことでしょう。子ども食堂というサードプレイス的な空間が各地に広がっていくと素敵です。

f:id:cbwinwin123:20180708093823p:plain(出典:DEEPコレクション・ 2018年07月04日(水)|モーニングCROSS|TOKYO MX

増える子ども食堂の課題と今後

全国の子ども食堂の数は2016年の319から急増し2018年には2,286になりました。一方で食中毒や怪我のリスク対応、資金繰りなどの課題もあります。しかし対策も着実に進んでいて例えば全国の子ども食堂の保険加入を進めるために立ち上げたクラウドファンディングは838人の賛同を得て集まった支援総額12,523,000円に上ります(2018年7月8日閲覧)。(さらにネット募金も)保険加入により安心安全感が高まればより人が集まりやすく協力も得られやすくなります。また、こども食堂ネットワークでは「こども食堂の作り方講座」を開いていたり、こども食堂同士のネットワークが構築されていたりと運営に関するノウハウの共有体制が整備されています。子ども食堂は量の増大から早くも質の確保へとフェーズが移ってきているように見えます。

東京都でも区市町村を通じ運営に必要な経費の補助制度をスタートしたりしています(窓口は区市町村)。子どもの相対的貧困という社会的課題の解決に向けて空き家を活用した子ども食堂という動きは今後増えていきそうです。個人的には子どもが来るのを待つのではなく直接家庭へ定期的に食品を届けるこども宅食の取組にも期待しています。荻上チキのラジオでは子ども食堂が特集されていました。

f:id:cbwinwin123:20180708120147p:plain(出典:全国のこども食堂を安心・安全な場所にこども食堂の保険加入をすすめたい! - Yahoo!ネット募金