旧小学校がファッションデザイン関係の創業支援施設に転身している
「廃校活用」ってよく耳にはしていましたが見たこと無かったので、いまいち実感が湧きませんでした。しかし先日、空き家を活用して「古民家カフェ」を営業されている「こぐまカフェ」さんに行ってきた帰り道、台東区は新御徒町エリアを歩いていたらなにやら小学校らしき建物でイベントを開催している場面を見かけました。
これはまさに小学校ですね。なんでも「モノマチ」という台東区南部の徒蔵(カチクラ)エリア(御徒町~蔵前~浅草橋にかけての2km四方の地域)の”街”と”ものづくり”との魅力を伝えるイベントが地域一帯で開催されていました。
で、最初の写真の小学校はもともとは「小島小学校」と言いましたが廃校となり、2004年4月からファッション関連ビジネス分野での起業を目指すデザイナーを支援する施設「台東デザイナーズビレッジ」として活用されるようになったそうです。
オープンしてからもう10年目です。小学校だから広い教室がたくさんあるし、机やイスも揃っているし、事務作業スペースとしてはうってつけかもしれません。
ファッションやデザイン等の分野では、実力次第で大きく成長することが可能とはいえ、個人や小さい会社でビジネスを育てていくことは、たいへんな努力や周囲の支援が必要ではないでしょうか。
仕事スペースが狭い、商談スペースが無い、商品を飾れない、取引先や仕入先などと遠くて不便。仲間や相談相手がいなくて、いつも一人孤独に仕事をしている。ネットワークが広がらない、知名度があがらない。
等、いろいろな悩みがありますが、デザイナーズビレッジに入居することで、一人で頑張るよりも、有利に対応できるようになります。デザイナーズビレッジではハード、ソフト、ネットワークの活用により、起業のリスクを低減させ、企業としての成長を支援することを目指しています。
ハード(施設)、ソフト(支援・指導)、ネットワークの3つが揃っているインキュベーション施設は入居者にとって非常に心強いと思います。
廃校活用はファッション、デザイン、ものづくり系のクリエイターのインキュベーション施設として親和性が高い?
上記の「台東デザイナーズビレッジ」を見てから、以前行ったことのある「世田谷ものづくり学校-IKEJIRI INSTITUTE OF DESIRN-」を思い出しました。
(写真引用元:IID 世田谷ものづくり学校で働く « 生きるように働く人の仕事探し「日本仕事百貨」)
「台東デザイナーズビレッジ」と似た外観。中の教室は、デザイン・建築・映像・食・アート・ファッションなど「ものづくり」に携わる様々な分野のクリエイターの「仕事場」に。
空きスペースという「ハード」があれば「ソフト」と「ネットワーク」はいかようにも確保できる
空き家活用と廃校活用っていうのは空きスペースの規模が違いすぎている感はあります。しかし、廃校活用のメリットや活用にいたった経緯などは空き家活用にも応用できるのではないか。ファッションやデザイン、ものづくりなど何かを生み出す場として空き家が活用できないだろうか。
(都内の廃校活用一覧)
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