”空き家を母子家庭専用シェアハウスに”シングルマザー108万人(2010年)の住環境を整える(空き家活用事例紹介)
今年4月、横浜市金沢文庫で「シングルマザー専用シェアハウス」が開設
不動産業を手掛ける会社員の方の自宅(一軒家)を改修し「シングルマザー専用シェアハウス」として横浜市金沢文庫にて今年4月に開設されました。築26年、木造2階建ての一軒家を約600万円をかけてリフォームしたそうです。
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家主の方が孤立感を抱くシングルマザーの声に触れたことがきっかけです。
当初は所有する物件を利用するつもりだった長嶺さんだが、「育児に充実感を持てる余裕がない」「苦労を共にする仲間がほしい」と孤立感を抱くシングルマザーの声に触れ、自宅を提供することに方針転換。「親しくしてきた近隣住民が周囲におり、何かあったときに入居者との橋渡しができる」。家族を説得し、一家4人で近くに引っ越した。
子育てを共有するシェアハウス「ペアレンティングホーム」
今回開設したシェアハウスの正式名称は「ペアレンティングホーム金沢文庫」。”子育ても仕事も楽しく両立するための住環境を整えたい”という思いから生まれた”子育てを共有するシェアハウス”「ペアレンティングホーム」の一つです。新しくオープンした金沢文庫を含め、神奈川県内に3箇所、都内に1箇所で事業運営しています。
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「子育ての仕事の両立ができないことの意味がわからなかった」
このシェアハウス事業を手がけるのは建築家の秋山怜史さん。平成20年に独立した秋山さんがシングルマザー専用シェアハウス事業に参入しようとしたきっかけは「子育てと仕事の両立ができないことの意味がわからなかった」からだそうです。
当時はシェアハウスが急増していたが、子供も入居できるシェアハウスは全体の1%に満たなかった。待機児童や女性の働き方の問題も好転の兆しは見えない。だが、「生活や暮らし空間は建築家でも解決できる」と思い、住空間を提供する形で母子家庭支援を決意した。
ペアレンティングホーム - タイムラインの写真 | Facebook(産経新聞神奈川版)
そして、同じ考えを持つ保育園経営者や不動産業者らと知り合い、平成2012年3月に川崎市内で第1号の「ペアレンティングホーム高津」を開業しました。そして2013年10月には同じ川崎市内に2拠点目、今年4月には東京都杉並区と横浜市金沢区でも開業しています。
子育てと仕事の両立ができる社会の実現に向けたまさに「ソーシャルビジネス」です。
「シングルマザーにとって子育てと仕事の両立が最大の問題。福祉の視点ではなく、民間の立場から住環境を整えたかった」という秋山さんの思いに共感した長嶺さんが事業に加わった。
子育てを共有することで安心感が生まれたり、相談できたり、手間が省けたり
<みんながいる安心感や、話しや相談できる相手がいることが心強いです。子供たち同士が遊んでいてくれるので、手が空いて助かります>
ペアレンティングホームのウェブサイトには2児の母親のコメントが掲載されています。
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家賃は7万2千円〜8万2千円。共益費は3万円。現在入居者を募集中とのことです。6月21日に入居者の方々やチャイルドケアシッターの方による座談会が開かれたようです。今後、広がってほしい取組です
シングルマザー専用シェアハウスの社会的意義
これまでのシェアハウスというと20代〜30代の独身単身者が入居するものという考えがありました(テラスハウスのような)。しかし、ペアレンティングホームの”シングルマザー専用”シェアハウスではシングルマザーへの”ケアの機能”が発揮されています。夫婦二人で子供を育てるのも大変な時代にシングルでの子育ては社会的な手助けが必要。そういった意味でシングルマザー専用シェアハウスの社会的意義は大きいです。
【ペアレンティングホーム金沢文庫】一級建築士事務所 秋山立花|一級建築士事務所 秋山立花
シングルマザー専用シェアハウスで受けられるサービスって? - NAVER まとめ