高知で空き家活用シェアハウスを作る!
高知で生まれ育った20代の若者である藤宮なゆたさんが空き家を活用してシェアハウスをつくろうと動き出しています。ただ今「空き家捜索中」とのこと。イケダハヤトさんのブログで紹介されています。
高知って東京に比べれば家賃も安いのかなと思いきや、市街地周辺は意外と高いようです。そして高知市の人口は約34万人で県内の人口の40%を占める都市なので学生や若者も多い。しかし高知にシェアハウスは少ないようで、その要因は「単にシェアハウスを作って運営しようとする人がいなかったからではないか」とイケダハヤトさんは推測されています。
高知って、実はシェアハウスが少ないんですよ、なぜか。
「えー、家賃が安いから、シェアする必要ないんでしょ?」と思うでしょう。多分、それ違うんですよ。
市街地近辺に関しては、家賃はけっこう高いですし、それでいて学生・若者も多いので、恐らくニーズ自体はあるんです。ついでにいうと、全国的に見ると給与水準が低いため、家賃負担が相対的に高くなりがちです。
実際、高知で育った若者である藤宮さんが、自ら作ろうとしているわけです。一定のニーズはある。ではなぜシェアハウスが根付いていないかというと、単にそれを仕掛けるプレーヤーがいなかっただけなんじゃないか、と推測しています。
建物・施設の維持管理コストを下げる
高知にある「近代化産業遺産」に指定されていた国内屈指の製紙工場が、老朽化で維持補修費がかさむことを理由に年内に取り壊されることが藤宮さんのブログでふれられています。”維持管理コストがかかる”という問題は空き家も同じです。シェアハウスとして活用されれば必要な補修・改修が施されます。そして新しい入居者・利用者が訪れる場所として生まれ変わります。
維持補修という問題は、郡部の民家や施設だけでなく県内のいたるところで増えていくのは明らかです。
その解決策、そのひとつがシェアハウス化です。
シェアハウスのメリット
シェアハウスのメリットは、単純に”集まって住む”方が金銭的に楽だったり、同じような志を持つ人たちと刺激し合いながら暮らすことが楽しかったりするんだと思います。あと、サロン的な場所になるので外から色々な人たち呼んでイベント出来たりもするのかな。
- 高知市内にアクセスできる場所であれば、家賃なども安く抑えられる(市内でフツーに一人暮らしすると、諸々含めて4・5万掛かります)。これは市内の学生など、若者にとっても魅力的。
- 同世代の若者 × 県外クリエイターなど、とにかく化学反応が起きやすい場所が作れる。
- セミナーや講演会、移住を考えている人がプチ宿泊してくれるかも。「あのシェアハウスに、今度は○○が来た!」ってな感じで皆さんも楽しめますよ!
そして、高知という街を盛り上げいこうという”まちづくりの視点”があることが素晴らしいです。
なにより、廃れていくモノを有効活用すれば、高知に貢献ができます。
持ち主と借り主がWin:Winとなる仕組みを作るなんて、若者として貴重な経験になります。
高知県では5、6軒に1軒が空き家状態
高知県の空き家率は山梨県の20.3%から長野県の19.3%、和歌山県の17.9%の次の16.6%です。これは5、6軒に1軒が空き家状態ということです。でもこの統計データも5年前の調査結果なので(最新調査結果は今年夏に出ます)2014年の現在は若干の増減はあると思いますが。
(画像引用元)
個人でシェアハウス化可能な空き家を見つける場合は「不動産市場に出ていない個人住宅の空き家」を探す
次は高知県の空き家数を少し細かく見ていきます。元ネタは平成20年総務省住宅土地・統計調査の統計データです。
高知県の空き家総数:約6万3千
そのうち腐朽・破損無し空き家総数:約4万4千
空き家っていっても老朽化していてボロボロの空き家は危険ですから活用の余地はぐぐっと下がります。なので活用可能な状態の空き家総数は約4万4千。
そのうち賃貸用住宅の空き家総数:約2万
不動産市場に出ていない個人住宅の空き家総数:約2万
そして不動産市場に出ていない個人住宅の空き家が約2万あります。さきほど高知県は5、6軒に1軒が空き家と言いましたが、「不動産市場に出ていない個人住宅の空き家」の場合だと15〜18軒に1軒くらいという感じになると思います。
ちなみに高知市の空き家総数は約3万でそのうち活用可能な状態な空き家が約2万。賃貸に出ているのが約1万4千。個人住宅が約5千です。
不動産市場に出ていない物件ですから探すのはなかなか手間と時間とかかると思います。しかし確実にそういった物件は眠っているので誰かが動き出さないと始まらないんだと思います。
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