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空き家を活用して新しい価値をつくる

新しい賃貸借契約の形「借主負担DIY型」で空き家活用促進が進むか!?国土交通省が「空き家を活用するための知恵袋」発行(ヤフーニュース記事紹介)

「空き家を活用するための知恵袋」ってヤフー知恵袋の真似かっ!?ていうのは置いておいて。

 

空き家の35%を占める「その他の住宅」の賃貸流通や空き家の管理についてルールや指針はまだ整備されていない

    

空き家の種類を見ると「賃貸用の住宅」が54.5%、長期不在や取り壊す予定などの「その他の住宅」が35.4%とほとんどがこの2つの種類です。賃貸用の住宅っていうのは取引ルールや指針が整備されているし、そもそも不動産市場に出回っているので最低限の管理はなされています。

 

しかし、主に「その他の住宅」に括られる個人住宅の賃貸流通や空き家の管理については、賃貸用物件と比べて取引ルールや指針が整備されておらず、市場の形成はまだ不十分な状態です。

 

国土交通省が「個人住宅の賃貸活用ガイドブック」(「空き家」を活用するための知恵袋)を発行

 

そこで国土交通省では昨年9月から「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会」なる有識者会議を開いて今般、報告書と所有者(貸主)と利用者(借主)双方のニーズや懸念事項に対応した個人住宅の賃貸流通に資する指針(ガイドライン)を作成・公表しました

 

http://www.mlit.go.jp/common/001039342.pdf

 

このガイドブック、作ったは良いけど誰がどのように活用するのか、浸透するのかっていう問題もありますがひとまず置いておいて。

 

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賃貸用の住宅の空き家が半分以上ですが、賃貸用でないつまり個人住宅の戸建ての空き家も2割強存在します。

 

空き家が年々増加しているが、なかでも、賃貸用でも売却予定でもない一戸建ての空き家が課題になっている。つまり、個人で所有しているが賃貸も売却もしていない一戸建ては、誰も住んでいないので防犯や防災、衛生、景観上で問題になりがちなのだ。

DIY型で空き家を解消。国土交通省が「空き家を活用するための知恵袋」発行 (SUUMOジャーナル) - Yahoo!ニュース

 

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空き家大家さん、借主、行政・宅建業者それぞれの不安に対して一定の解決策を提示しています。まずは空き家大家さんが賃貸に向けて動き出さないと始まらないので、空き家大家さんの不安を取り除く知恵が最初に必要です。

 

まず、ガイドブックでは、空き家の所有者の不安を取り除く知恵を提示している。
「人に貸すことなんて考えたことがない…」→賃貸にすれば家賃収入が得られる
「一度貸したら戻ってこないのではないか心配」→定期借家契約という契約方法が有効
「入居者のマナーや家賃の滞納が心配」→管理会社などプロを活用する
「古いので大掛かりなリフォームが必要だと思う…」→借主にリフォームしてもらう契約方法もある

DIY型で空き家を解消。国土交通省が「空き家を活用するための知恵袋」発行 (SUUMOジャーナル) - Yahoo!ニュース

 

空き家所有者が知っておきたいポイントとしてヤフーニュース記事では、

  1. プロの活用
  2. 定期借家
  3. 新しい賃貸契約

を挙げています。1について、借主の募集や管理については仲介会社や管理会社、行政やNPOなどのサービスが使えます。2については、まだあまり馴染みが無い制度ですが定期借家制度(あらかじめ賃貸借契約の期間を定めておき、期限になったら契約を終了させることができる契約)を利用するのもありです。最後に3について、一番問題になると考えられる”リフォームやリノベーションの費用負担”を軽減するまたは全くゼロにすることが出来る契約形態が作られました。それが「借主負担DIY型」です。

 

新しい賃貸借契約形態「借主負担DIY型」で空き家オーナーの負担軽減

 

特徴としては、

  • 家賃が相場より安い
  • 借主はリフォームやリノベーションを勝手にやってOK
  • 退去時に現状回復の必要無し

 

基本的な考え方は、家賃を相場より低く設定し、その浮いた分の費用で借主がリフォームやDIYによる改装をできるようにし、改装した部分は元に戻す必要がない(手を加えた状態のままで退去)というもの。 

DIY型で空き家を解消。国土交通省が「空き家を活用するための知恵袋」発行 (SUUMOジャーナル) - Yahoo!ニュース

 

現状の物件のままだったら貸しても構わないと考える空き家オーナーさんと、安い家賃を求める借主や自分好みにカスタマイズしたい借主がマッチングすれば双方にとってメリットがある仕組みといえそうです。

 

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