”空き家で少子化対策”賃貸空き家に子育てファミリー世帯を呼び込む
2040年、20〜39歳の女性が50%の市町村で半減
現在の少子化と人口減少の行き着く先の未来予想図が日本創成会議という団体から今年5月に発表されました。日本創成会議では20代~30代の女性が2010年から40年にかけて半減する市町村を「消滅可能性市町村」と定義づけ、全国の約半分の市町村が「消滅可能性市町村」になるのではないかと警笛を鳴らしています。
たとえば日本創成会議という団体は、子供を産む可能性が高い20~39歳の女性が減っていくとどうなるかということを考えました。2040年には全国の半数近い市区町村で、この年齢の女性が半分以下になってしまい、そうなると人口そのものを保てなくなって、自治体が消滅してしまうのではないかと指摘しました。この中には秋田県や青森県の大半の自治体が含まれていて、さらには大都市圏でも東京都豊島区などもそうなるとあって、多くの人が衝撃を受け、日本中が大騒ぎになりました。
東京都の中からは豊島区が「消滅可能性市町村」に!
東京都23区からは唯一「豊島区」が入っており、人口減少対策が必要なのは地方だけではなく都市も例外ではないことが明らかになりました。
(画像引用元)豊島区は一番下。−50.8%。
896自治体が消滅の恐れがあるという数字もさることながら、それが、地方の山間部だけでなく、大都市でもあり得ると。大阪市西成区やら、東京都豊島区あたりが、消滅可能性50%を超えると。
— 閑居 (@doatease2313) 2014, 5月 9
これじゃあ少子化が進むのは当たり前な「子どものための予算規模」
日本の少子化対策予算は高齢者対策予算に比べて11分の1。これじゃー少子化も進むわなーという予算規模です。フローレンスの駒崎さんや都議のおときたさんが指摘しています。
子どもや家族への公的支出と高齢者への支出は1対11。先進国のなかでは最もアンバランスなものです。なぜこうなるかというと、高齢者の投票率の方がそれ以外の世代の2倍と高いからです。それが積もり積もって1対11になり、そして少子化に拍車をかけている。この構造を変えないといけないのです。
日本の高齢者向け福祉と家族世帯向け福祉の予算割合は11:1。是正しなければ未来はない RT <消滅可能性>東京都豊島区「昼人口多いのに」「寝耳に水」(毎日新聞) - Y!ニュース http://t.co/UbdSGNIWG9
— おときた駿(東京都議会議員 /北区選出) (@otokita) 2014, 5月 9
子育てファミリー世帯の移住を促す賃貸空き家への家賃補助
「自治体消滅」というのは自治体関係者にとっては相当なインパクトがあったはずです。今後、各自治体間では子育てファミリー世帯や若者の定住を巡って争奪戦になってくると思います。
そんな中、東京都新宿区をはじめとした23区内でも子育てファミリー世帯を中心に賃貸空き家への家賃補助を行っています。
新宿区の定住促進策は、子育てファミリー世帯向けの「転入助成」と「転居助成」の2つ。
「転入助成」は区外から新宿区内の民間賃貸住宅に移り住む場合、礼金・仲介手数料の合計額で最大36万円+引越し費用を最大20万円、合計で56万円もの援助を行うというもので、「いらっしゃい、新宿へ」とも言えそうな施策。
一方、「転居助成」は区内の居住者が区内の民間賃貸住宅へ住み替える場合に、家賃の差額分として毎月最大2万5000円を最長2年間、引越し費用を最大20万円援助するというもの。「そのまま居てね、新宿に」という声が聞こえてきそうな施策だ。
転入世帯に最大56万円を助成、東京23区の定住サポート策 | スーモジャーナル - 住まい・暮らしのニュース・コラムサイト
今年度の予定枠各30世帯に対してすでに半分以上の登録が行われているようで(5月30日時点)なかなか好評のようです。
さらに、ファミリーだけでなく学生や勤労単身者などシングルも制度の対象に含まれていて、家賃負担を少しでも軽減することで同区内への若者の確保と定住促進に取り組んでいます。
さらに新宿区では、すでに区内に住んでいる世帯向けへの「民間賃貸住宅家賃助成」も行っている。家賃負担を軽減することで新宿区に住み続けてもらおうという狙いで、学生および勤労単身者向けが毎月1万円×最長3年間、子育てファミリー向けが月額3万円×最長5年間と、家計にもかなりうれしい金額。ファミリーだけでなくシングルも対象としているのが大きな特徴だ。
転入世帯に最大56万円を助成、東京23区の定住サポート策 | スーモジャーナル - 住まい・暮らしのニュース・コラムサイト
千代田区、北区、豊島区、目黒区、板橋区、品川区などでも子育てファミリー世帯への家賃補助を実施
都内でも結構、子育て世帯への家賃補助ってやっているみたいです。なかなか制度が知られていないっていう問題もありそうです。フローレンスの駒崎さんは「病児保育バウチャー」を導入している自治体の取組がなかなか市民に知られていないということで自ら宣伝していらっしゃいます。
最近徐々に病児保育バウチャー導入区が増えてきているにも関わらず、自治体がほとんど広報していないことによって、制度の認知度が非常に低いという問題があります。
区議会議員さん曰く「使われないと、制度がなくなる。」
じゃあもっと周知してよ!というところなのですが、自治体としては聞かれたらきちんと答えるし、HPにもあげてるし、全ての制度を広報しているマンパワーはない、ということで、制度はあれど知られないという状態に構造的になっていくようです。
ここで行政や自治体のマンパワーと広報力のなさを嘆いていても何も生み出さないので、我々が独自で勝手にバウチャー宣伝します。
たしかに自治体のウェブサイトって検索しづらい。
千代田区
北区
豊島区
子育てファミリー世帯への家賃助成制度│豊島区公式ホームページ
目黒区
板橋区
品川区
20代・子育てワーキングカップルが望む政策とは?
日本の家賃は高すぎます。ぼくの友人からも「お金かかるから二人目は生めないでしょ」とリアルな声を聞きました。
東京じゃ子どもが産めないので「住宅補助」を!
もっとも切実なのが住宅問題。家賃高すぎです。「都心は家賃が高い→出産を機に郊外に引っ越し→職場が遠くなる→少子化」という記事でも書きましたが、都心部で仕事をする前提だと、子どもを持つのは無理ゲー感があります。
子どもができるたびに家賃が上がり、職場が遠くなるという現状はおかしいと思うので、ぜひとも家賃補助をはじめとする住宅政策に手をつけてもらいたいです。
家賃補助しかり在宅勤務の促進しかり、居住の安定性の確保と同時にフレックスな働き方が必要です。ただ、行政施策には正直期待しないほうが良いと思います。制度が出来上がるのを待っていたらあっという間に時間は過ぎてしまう。現に若者の地方への移住は始まっています。
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