マチノヨハク

空き家を活用して新しい価値をつくる

自治体が作成する「空き家データベース」には販売・賃貸用の空き物件は含まれない(ただし周辺の生活環境に悪影響を及ぼしているものはデータベースの対象になる)

空き家/空き家活用事例データベースをつくる!

 

以前、個人レベルで「空き家データベース」をつくれるかどうか考えたことがあります。これに関しては地道に地域を回って所有者が誰なのか聞いて回るなど、かなり手間と時間がかかります。MAD Cityなんかはそういう地道な取組から始められています。

 

ただこれは既存の不動産屋さんがやっていることと同じようなものなので、ひとまず「空き家活用事例データベース」をつくってみようと思っています(全然進んでいませんが汗)。「空き家活用事例データベース」については”オープンストリートマップ”で実装していくつもりですので近日中にアップデートします(今オープンストリートマップを勉強中)。これは全国の空き家活用事例の情報を集約させてビッグデータ化させる個人的にワクワクするプロジェクトです。

 

自治体が作成する「空き家データベース」には販売・賃貸用の空き物件は含まれない(ただし周辺の生活環境に悪影響を及ぼしているものはデータベースの対象になる)

 

先日、一部施行された空き家対策特別措置法には市区町村が「空き家データベース」を整備するように努めること、と盛り込まれています(11条)。そして国土交通省から示された空き家対策の基本指針には「空き家データベース」の具体的な内容が書かれています。ポイントをまとめると、

 

  • 市区町村が調査の結果「空き家」として把握した建物は「空き家データベース」の作成や空き家に関する正確な情報を把握するために必要な措置を行う
  • 市区町村は空き家の所在地を一覧表/地図上に示して内部部局間で常時確認できる状態にしておく(空き家情報を市区町村内部で情報共有)
  • 必ずしも電子媒体でなくてもよい(紙媒体も織り交ぜながら)
  • データベースへの記載事項は「空き家の所在地」「現況」「所有者の氏名や連絡先」など、「特定空き家」に該当する場合は「その旨」と「特定空き家に対する措置の内容とその履歴」を記載
  • 空き家情報のセキュリティ管理
  • 販売・賃貸用の空き物件はデータベースに含めない(宅地建物取引業者などにより適切に管理されている前提に加え市場取引にさらされており市区町村の空き家対策の対象にする必要性が小さいため)、ただし周辺の生活環境に悪影響を及ぼしているものは市区町村の空き家対策の対象になるためデータベースに載せる

 (空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針P10:PDF

 

つまり自治体が作成する「空き家データーベース」は売却用・賃貸用の住宅ではなく個人住宅の空き家がメインになります。それに加え、近隣に悪影響を及ぼすような 「特定空き家」の把握といった適正管理の促進が主眼にあります。

 

点から面に広げる空き家活用による「まちのコンテンツづくり」

 

近隣に悪影響を及ぼすような空き家の情報をまとめた「空き家データベース」ももちろん重要ですが、活用の観点から考えたときに、少し修繕が必要な状態だけれど借り手が主だって修繕してくれるなら貸して構わないとか、1年間だけ貸して後は自分が使いたいとか、そういう空き家の多様な活用方法もまとめられると面白い空き家活用が広がっていくのではないかと妄想します。空き家を使って何か経済的な活動をしたい人と空き家所有者とをマッチングさせる仕組みをつくるためには何が必要か、アイデアを模索中です。

 

f:id:cbwinwin123:20150305000209p:plain

空き家を改装可能・原状回復不要物件としてアーティストに貸し出して、点から面へと、つまりエリア一帯で空き家活用を進めることで「まちのコンテンツ」がたくさん生まれているMAD Cityプロジェクトの肝となる「クリエイティブシティ」の考え方。

クリエイティブシティ - つづく世界をつくる。まちづクリエイティブ