マチノヨハク

空き家を活用して新しい価値をつくる

借り手がつかない賃貸物件や個人住宅の空き家は「入居者によるカスタマイズ自由」にすれば入居者は集まる

これからは「オープンイノベーション」の時代

 

ネットやSNSを使って日本全国、世界とでも色々な人たちとつながれるインフラが整っているのが現代です。であれば一人で問題を抱え込まないでリアル、バーチャル関係なく、色々な人の意見や考えを聞いていくことはとても有意義なことです。新しい捉え方の発見には新鮮な気づきを与えてくれます。クラウドソーシングしかり、これからは「オープンイノベーション」の時代です。

 

限られたリソースの中で、最大限の社会へのインパクトを目指すのであれば、自分たちの活動の中で、他者の協力があれば効率的、効果的に進められるものがあれば積極的に求め、みんなで活動を創り上げていく、という「共創」の姿勢が大事だろうと思います。

これからは「共創」の時代だから、どんどん他人を巻き込むべき! : カルチャ!

 

ということで、先日の空き家活用ビジネスプランのプレゼンに対してたくさんのコメント(10個以上)をいただきましたので順にまとめていきます。今回は空き家をDIY改装自由な賃貸物件とすることについて。

 

DIY改装自由のニーズはある

 

自分好みに部屋の間取りや内装をカスタマイズしたいというニーズは実際あるんですよね。国土交通省(個人住宅の流通促進に関する検討会)が今年3月にまとめた「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会報告書」をちょっと抜粋します。

 

空き家利用希望者(「住み替えを予定又は検討」し、住み替え先に「賃貸物件」を考えている人)の住み替え先として持ち家(新築・中古物件含む)の購入が約6割、賃貸物件が約2割、特に決めていないが2割ということで、空き家を(持ち家として)購入したいという要望が過半数を超えています。

 

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画像引用元)p21。

 

なぜか?それは「自由にカスタマイズが出来るから」です。

 

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画像引用元)p21。「好みの間取りや広さを選べる」「設備を自由に決められる」「自由にリフォームできる」だから持ち家を選んでいるのです。ならば賃貸でも出来るようにすればいいのではないか、と。

 

「カスタマイズ賃貸」なんて最近よく聞きますよね。そうです、別に持ち家じゃなくたって「好みの間取りや広さを選べる」「設備を自由に決められる」「自由にリフォームできる」わけです。前例が少ないだけです。今までは人口も増えて新築もバンバン建てていたけど、これからは人口は減るし空き家は増えるし、どの分野にも言えますが、新しいことにチャレンジしないと持続可能じゃないわけですね。

 

売却したくない、又は売却できない空き家を”DIY改装自由な賃貸”にするのは大きなニーズがあります。空き家の価値を再認識してもらうための仕掛けですね。

 

カスタマイズ賃貸で空き室率3割が1年足らずで満室に

 

先日、としま会議というイベントでお邪魔した東京都豊島区のロイヤルアネックスは東日本大震災後、入居者の外国人が帰国するなどで約70部屋のうち約3割が空き室になったそうです。そこで青木純さんというオーナーさんが、壁紙を入居者に自由に選んでもらうサービスを始めたところ、1年足らずで満室になりました。

 

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画像引用元

 

そしてロイヤルアネックスではスケルトン(骨組み)状態から間取りや設備の配置まで完全に入居者の希望を反映させる「オーダーメード」サービスも手掛けています。賃貸物件を入居者が主体的に改装することで魅力的な物件につながるという好循環が起きています。

 

賃貸物件だけに入居者はやがて引っ越していくが、改装された部屋を気に入って空きを待つ予約が入っている部屋も珍しくない。賃貸物件の家賃は立地や広さで相場が決まり、年数を経るごとに賃料は下がっていくケースが少なくない。しかしロイヤルアネックスでは改装により、近隣相場より1~2割高い水準を維持できているという。

「カスタマイズ賃貸」満室 床も壁も自分好みに :日本経済新聞

 

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DIYP - Design It Yourself Project-