マチノヨハク

空き家を活用して新しい価値をつくる

あらためて放置空き家の問題点とは?

昨日、実際に”空き家探し”のために主に住宅街の中へ繰り出したのですが、放置された(または放置されているように見える)空き家の何が問題なのか、改めて考えてみたいと思います。

 

空き家の増加=第三者がすぐに住める空き家の増加ではない

 

空き家の増加と聞くと、すぐに誰か別の人が住めたり使えたり出来るんじゃないかと思うかもしれません(ぼくはそうでした)。しかしそう単純ではありません。昨日実際に住宅街を巡って感じたのでしたが放置空き家の多いこと。しかも個人住宅なので売買や賃貸に出されていないのですぐに第三者が住めたり使えたりしない。ついでに言うと木造家屋でかなり傷んでいる状態のものが多かったです。

(参考記事:5年前に比べ63万戸増加した空き家のうち50万戸は放置空き家になる可能性の高い「その他の住宅」) 

 

不動産市場が手を出していない空き家に光を当てる”と意気込んでいるわけですが、こうした「放置個人住宅空き家」を活用へとつなげていくためには、空き家オーナーの連絡先の把握、オーナーとの交渉(高齢、相続している息子娘が遠方に在住など様々)、入居者・利用者の探索、そしてマッチングと、いくつものハードルがあります。

 

いやでも、比較的すぐにマッチング出来そうな立地や建物状況の空き家から始めてみることが賢明ですかね。(そういう空き家を判断するスキルは持ち合わせていないけど・・・)

 

あらためて放置空き家の問題点とは?

 

活用も大事ですが、そもそも老朽化した空き家が管理されずにずっと放置されていることは、街にとってよくないことです。具体的にはどのような問題が起こるのでしょうか。

 

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空き家・空き地の問題点-NPO法人 空家・空地管理センター

 

放火による火事・火災、地震や台風による倒壊、不審者や動物の侵入、草木が繁茂や落書きなど景観の悪化。空き家だとついゴミ捨てちゃったり、相当な悪意があるとそこで犯罪行為が行われたり(空き家が大麻製造工場になったニュースもありましたね)。あとは建物の劣化がどんどん進み、床が腐って穴が空いたり、壁が崩落したりとかが考えられます。

 

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空き家管理 in 北九州[福岡県内全域/月々3,000円(税別)~]

 

居住環境の悪化(荒れ放題の庭・害虫の大量発生)、崩壊等による近隣への被害(瓦が飛んで隣家を傷つけるなど)、ゴミ・廃棄物の不法投棄や子供のいたずら、放火・不審者の侵入・犯罪への利用などに対する不安。人の目もないのでうっかり放火などを誘発してしまうわけですね。

 

管理不全の放置空き家で困っている人は誰か?

 

もちろん空き家があって困るのはオーナーさんなんですが、上記のような問題点の実害は近隣住民の方々にも及びます。つまり管理が行き届いていない放置された空き家があって困っているのはオーナーもそうですが、近隣住民も同様に不安を抱えていると仮説を立てたいと思います。行政に苦情の入るケースは近隣住民が多いし。(苦情が入っても実行力が無い、または弱いので、秋の臨時国会で自治体の権限を強化する空き家対策特別措置法案が審議される見込みです)

 

若い人や何かを生み出す人を空き家という空間資源を使って呼び込むことで持続可能な街を作っていく視点を持ちつつ、空き家オーナーとその近隣住民の困りごとを把握する(ヒアリングする)必要があるなと感じています。

 

関連記事はこちら。

手始めに自宅付近の空き家を探してみた結果「7戸に1戸は空き家」という政府統計結果はリアルだった件 - 空き家の活用で社会的課題を解決するブログ

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空き家・空き地の問題点-NPO法人 空家・空地管理センター

空き家管理 in 北九州[福岡県内全域/月々3,000円(税別)~]